越山敬達、“先輩”池松壮亮から「僕のような俳優にならないで欲しい」天才ぶり称賛される
日刊スポーツ / 2024年8月19日 18時32分
EBiDANの研究生EBiDAN NEXTの越山敬達(15)が19日、東京・テアトル新宿で行われた初主演映画「ぼくのお日さま」(奥山大史監督、9月13日公開)ジャパンプレミアで、共演の中西希亜良(13)ともども池松壮亮(34)から天才ぶりを絶賛された。舞台あいさつでも、奔放なトークを展開し、池松から「僕のような俳優にならないで欲しい」とまで言われると「何ですかぁ?」と照れた。
越山は劇中で吃音(きつおん)をもつホッケー少年のタクヤ、中西はフィギュアスケートに取り組むさくら、元フィギュアスケート選手のコーチ荒川を池松、荒川の恋人・五十嵐を若葉竜也(35)が演じた。池松は「宝石のような輝きを映画に残してくれた。才能があって控えめで…このまま真っすぐ大人になって僕のような俳優にならないで欲しい」と、2人を絶賛した。
池松は、03年に13歳で米映画「ラスト サムライ」に出演し、若葉も子どもの頃から大衆演劇一家に育ち、研さんを積んできた。越山が撮影時に13歳、中西は11歳で、今作が初演技だったことを踏まえ、池松と若葉に「2人くらいの時、何を考えていたか?」と質問が出た。池松は「どういう感じで現場でいて、何が好きで何が嫌か考えた。参考にならない。(越山も中西も)子役、子役していないし、子ども扱いを極端に嫌った」と2人を評した。若葉は「僕は元々、大衆演劇をやっていて、毎日、稽古があり…いかに稽古をサボるか、どうやると役者にならずに済むか考えていた。俳優になるかは、考えていなかった」と振り返った。そして「すごく映画を見て、才能を感じましたし(中西は)初演技…出会えることはないので光栄に思っています」と越山と中西を絶賛した。
2人の話を聞いていた越山は「えーっ…そうっすね。何か…ね。今回の映画で池松さんからは、楽しんで仕事をすると学ばせていただいた」と池松に感謝した。その上で、直前の池松の発言を踏まえ「『自分のようにはなって欲しくない』と言われ…そうなんだと思った」と笑った。池松から「(詳細は)後で話す」と笑みを返された。
「ぼくのお日さま」は、5月にフランスで開催された世界3大映画祭の1つ、第77回カンヌ映画祭ある視点部門に出品された。今年の同映画祭では、映画祭のオフィシャルセレクション部門の中で、日本作品として唯一の出品となった。雪の降る街を舞台に、吃音をもつホッケー少年のタクヤと、フュギュアスケートを学ぶ少女さくら、そして元フィギュアスケート選手でさくらのコーチ荒川の3人の視点で描かれる。雪が降り始めてから雪がとけるまでの、淡くて切ない小さな恋の物語を描き、28歳の奥山大史監督が撮影、脚本、編集も手がけた。
越山は、池松から「敬達は、マイペースで…カンヌでも。北海道と岩手でも撮影したんですけど、朝が苦手で靴を忘れてくる。すごい才能」とマイペースぶりを暴露された。「朝寝坊してるんで、脳みそが回っていない。何も考えないで外に出たら、靴下も、はいていない」と笑ったが「今日は大丈夫」と胸を張った。【村上幸将】
◆「ぼくのお日さま」 吃音(きつおん)のあるアイスホッケー少年タクヤ(越山敬達)は「月の光」に合わせてフィギュアスケートを練習する少女さくら(中西希亜良)の姿に心奪われてしまう。ある日、さくらのコーチ荒川(池松壮亮)は、ホッケー靴のままフィギュアのステップをまねて何度も転ぶタクヤを見つける。タクヤの恋の応援をしたくなった荒川は、スケート靴を貸してあげ、タクヤの練習を付き合う。しばらくして荒川の提案から、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習を始めることになる。
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