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【王位戦】渡辺明九段敗れ崖っぷち「序盤の早いところでまずくしてしまった」

日刊スポーツ / 2024年8月20日 19時14分

立会人の中田功八段(中央)が読み上げる封じ手を指す渡辺明九段(右)、藤井聡太王位(日本将棋連盟提供)

藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖=22)が渡辺明九段(40)の挑戦を受ける、将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦7番勝負第4局が20日、佐賀県唐津市「洋々閣」で行われた。

19日午前9時からの2日制で始まった対局は、後手の藤井が2日目になって攻勢に出た。午後6時24分、100手で押し切り、シリーズ3勝1敗とした。5連覇と永世王位獲得を目指す第5局は27、28日、神戸市「中の坊瑞苑」で行われる。

   ◇   ◇   ◇

渡辺は後がなくなった。20日午後6時ごろ、ため息をつき、腕組みしながら盤を見つめる。右手で目を覆ったり、ぼんやりと天井を見つめるなど、劣勢にせわしないしぐさが続く。藤井の正確無比な指し手に投了もやむを得なかった。第3局までは巧みな指し回しで優位に立っていた。「序盤の早いところでまずくしてしまった」。終局後、振り返った。

初日、43手目に157分も考えた末に封じ手とした。「先手8四角(封じ手)後手5一飛(その次の手)の後に方針が決まらず、封じ手にしてその後、決めようと思っていました。攻めていかないといけないのに、撤退する順にした。あまり変わらなかった。(藤井王位の)攻めが厳しくて、基本的に厳しい局面が続いていた」とした。

第5局は来週すぐにある。「できる準備をして臨むしかない」。しぼり出すように言った。

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