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桂ざこばさん弟子の桂塩鯛 “らしい”エピでお別れ会1部締める

日刊スポーツ / 2024年8月21日 15時53分

桂ざこばさんお別れ会で、締めのあいさつに立った桂塩鯛ら一門(撮影・村上久美子)

6月12日にぜんそくのため、76歳で亡くなった桂ざこばさんのお別れ会が21日、大阪・サンケイホールブリーゼでスタートした。午後1時から一般ファンの参加を受け付け、落語ファンらが集まった。冒頭で、次女関口まい(41)が、父と師匠の故桂米朝さんとの強い絆を明かし、最後は、筆頭弟子の桂塩鯛(69)が爆笑エピソードで締めた。

塩鯛は「40数年前、私の結婚式のことで…」と思い出を語り始めた。当然、師匠ざこばさんが仲人。その結納前夜のことだった。

「夜、奥さまから電話をいただき、『明日結納、12時からやね?』と。そうですと答えたら『それには間に合うと思うんやけど』と言うので、どうしたんですかと聞いたら…」

ざこばさん夫人から「実はな、うちの父ちゃん、留置場入ってんねん」と返ってきた。何事? と思えば、飲酒運転だったという。

事始めの行事で師匠筋を回る中で、その日、ざこばさんは6代目笑福亭松鶴さんを訪ね「しこたま飲んでいた」と言い、帰りの運転は「奥さまにさせればええのに、『俺がする』言うてきかんかったそうで、千日前でピピッ(警察官の停止警告の笛)。もう、しこたま飲んでますから(飲酒運転)丸わかりですわ」。

警官から「飲んでますね」と聞かれ、ざこばさんは「はい、3合だけ」と素直に答えたという。

かつて、ざこばさんは「テレビ三面記事 ウィークエンダー」で事件取材リポーターを務めており、管轄だった大阪府警南署へも出入り。顔見知りもいた。

「コンプライアンスも厳しくなかった昭和の時代ですからね、帰してもらおうと思ったらしいけど、当然『ダメです』。一晩入ってました」

結果、翌日、解放となったが、報道陣にばれないようにこっそり退出した。

「うちの奥さんが留置場へ結納のスーツ持って行って、その足で結納に来てくださったんですけど、『え~お日柄もよく…』。どこがや! ですよ」

塩鯛は「そんなハナシ、なんぼでもあります。2時間でも終われへん」と言いつつ、失敗は多くとも、誰からも愛された師匠の人柄をしのんだ。

これを聞いていた札幌から来た女性ファンも終演後、取材に応じ「ざこば師匠らしいお別れ会でした」と笑顔で帰路についていた。

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