麻生太郎氏が河野太郎氏に「３年前より良かった」麻生派での総裁選支援表明も「縛るつもりない」

自民党の麻生太郎副総裁（23年4月撮影）

自民党で唯一、存続を宣言した派閥の麻生派は27日、横浜市で研修会を開いた。同派に所属し、26日に自民党総裁選（9月12日告示、27日投開票）に出馬表明した河野太郎デジタル相（61）も出席した。

研修会では、派閥会長を務める麻生太郎副総裁（83）があいさつで、河野氏の出馬会見に言及。「見た方も多いと思います。自分自身でもそう思ったかどうかは知らないが、3年前よりはるかに良かったよ。私はそう思いました」と、前回2021年総裁選での出馬表明と比べながら、河野氏の出馬会見の内容を評価。「世界における日本の地位やリーダーというものを意識して、話をしていたのがよかった。主張も分かりやすかった」と述べた。

その上で「志公会（麻生派）で育ち、同じ釜のめしを食って育ってきた河野太郎を、同志としてしっかり応援していきたい」と述べ、派閥として河野氏を支援する考えを示した。麻生派には計54人が所属している。

一方で、総裁選に10人前後が名乗りをあげる中、麻生派内では小林鷹之前経済安保相（49）や上川陽子外相（71）を支援する所属議員もおり、麻生氏は「そういう方がおられるなら、ぜひ、そういった人たちとの気持ちを大事にしてほしい」「こういう大会を開いて、一致結束（箱）弁当みたいにしばり上げるつもりは全くありません。河野太郎もそれを期待しているわけでもない」と述べ、他候補の支援を容認する考えを示した。

麻生氏は河野氏に対し「この志公会、志公会以外からもぜひ、多くの支援者を集める努力をしてもらわないといかん、ということだろうと思っている」とも述べ、麻生派にとらわれない支持の拡大を目指すよう求めることも忘れなかった。