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瀧内公美 令和の「夫婦善哉」9月6日から舞台「夫婦パラダイス~街の灯はそこに~」出演

日刊スポーツ / 2024年8月29日 7時20分

舞台「夫婦パラダイス~街の灯はそこに~」に出演する瀧内公美

<情報最前線:エンタメ 舞台>

NHK大河ドラマ「光る君へ」や日本テレビ系「大空港占拠」など、話題作に引っ張りだこの女優瀧内公美(34)が、舞台「夫婦パラダイス~街の灯はそこに~」(9月6日から、紀伊国屋ホールなど)で尾上松也(39)と“令和の夫婦善哉”を演じる。1人で生きていくことも選択肢のひとつとなった今だからこそ、「夫婦の良さを感じていただけたら」と話す。

   ◇   ◇   ◇   

★蝶子のタフさに魅力感じる

作品は、夫婦小説の傑作として80年以上読み継がれる「夫婦善哉」(織田作之助作)をモチーフに、劇作家北村想氏が斬新な発想で描いたオリジナル。道楽好きで大店の実家から勘当された柳吉と、しっかり者の元芸者、蝶子の駆け落ちカップルが大阪のスナックに流れ着くところから物語が始まる。ワケありな人物たちが集う空間に身を置くうち、夢か現実か分からない“大人のおとぎ話”が展開していく。

時空や時間軸が次々と転じ、ファンタジーあり、イリュージョンありの北村想ワールド。「スナックに関係する皆さんのお話に、私たち夫婦はただただ漂って、巻き込まれていく感じ。私の役は、この不思議な世界の夢先案内人なのかなと解釈しています。劇場空間で、『今どこにいるの』というおもしろさに没入していただきたいです」。

本家「夫婦善哉」は、放蕩(ほうとう)だがどこか憎めない夫と、そんな夫を支えていく妻という夫婦の機微を描いているが、本作「夫婦パラダイス」の夫婦関係はかなりポップだ。柳吉像について「好きなものを愚直に突き詰める強さがあって、何でもヒョイとやってのける軽やかな人」とし、「この人と恋に落ちて、自分の命ともいえる三味線を売ってまでもこの人と生きていくという選択をした蝶子のタフさに魅力を感じる」と話す。

初共演となる松也の印象を聞くと、「どこでも生きていけそうな愛されキャラという柳吉の感じは松也さんとかぶります」と笑う。けいこを通し、愛情が湧いてくる過程を楽しんでいる。「柳吉さんがうどんを食べているシーンがあるんですけど、その横顔を見るのが好きなんです。食べることは生きること。『この人と生きているんだな』という日常を実感して、いとおしくなるんですよね。無心に食べている感じがめちゃめちゃかわいくて、たまらんなと(笑い)」。

日本文学界で最も有名な駆け落ちカップルでもある柳吉と蝶子。これまで森繁久弥×淡島千景、小林薫×黒木瞳、小林薫×田中裕子、森山未来×尾野真千子、沢田研二×藤山直美ら多くの俳優たちが、映像作品や舞台などで演じてきた。

80年以上愛される夫婦善哉コンテンツの魅力を聞くと「普遍的なところ」と答えた。「人は、人と共存して生きていかなきゃいけない。いちばんつながり合うものって、血がつながっていない夫婦だと思うんです。いつの時代でも、その時代の価値観での夫婦善哉ができるはず。1人で生きていくことを選択する人も多い時代だからこそ逆に問いたいテーマでもあります。作品を通じて、夫婦の良さみたいなものを感じていただけたらうれしいです」。【梅田恵子】

■女優業快進撃続く

2012年から本格的に女優業を開始し、14年には内田英治監督の「グレイトフルデッド」で主演。主にミニシアターの作品でキャリアを積んできた。18年に所属事務所を移籍し、「凪のお暇」(TBS系、19年)、「大豆田とわ子と三人の元夫」(フジテレビ系、21年)などテレビドラマの話題作にも次々と出演。昨年のNHK「大奥」での阿部正弘役は大きな話題となり、今年も大河「光る君へ」、日本テレビ系「大空港占拠」など快進撃が続く。

「快進撃という意識はないんですけど」とほほ笑み「続けてきたということが大きいのかなと。いろんなお芝居ができる場所を提供してもらいながら、そこで学ぶことがたくさんあって」。自分自身は何も変わっていないという。「今でもデビュー当時みたいに毎回怖いですし、震えるし、不安です。でも、すべて自分で選択してやっていること。いろんな役をやれて、演技を通して自分を開放していくことがとても楽しいんです。これからも、いろんな役を演じていける女優でいたいです」。

★大阪弁とも格闘

大阪を舞台にした作品であるだけに、大阪弁のせりふとも格闘している。「関西独特のフリとオチというのがありますし、夫婦がしゃべり合うシーンも多いので、関西の夫婦のノリみたいなものは大事にしなきゃいけないなと」。自身は富山県出身。「富山弁は関西寄りに聞こえるかもしれないですが、全然違うんですよね。富山弁に比べて大阪弁は丸みがあって、リズムが全然違う」。中田カウス・ボタン、オール阪神・巨人、京唄子らのしゃべりをYouTubeで何度も見て、リズムを体得中という。「何度も重複してやらないと、34年生きてきた体はなかなか変わらないと思うので、あれこれサンプリングしながら笑いと間を学ぶようにしています」。

◆瀧内公美(たきうち・くみ) 1989年(平元)10月21日生まれ、富山県出身。18歳で上京し、大妻女子大で教員免許を取得。12年から女優業を始め、14年に映画「グレイトフルデッド」(内田英治監督)主演。19年、「火口のふたり」(荒井晴彦監督)でキネマ旬報主演女優賞。昨年、NHK「大奥」の阿部正弘役で大きな注目を集めたほか、放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」では源明子役が話題。167センチ。

◆シス・カンパニー公演「夫婦パラダイス~街の灯はそこに~」 日本文学の名作をモチーフにオリジナル戯曲として創作する「日本文学シアター」シリーズ第7弾。「夫婦善哉」(織田作之助作)の柳吉とお蝶を題材とした新たな物語を、作・北村想×演出・寺十吾のタッグが描く。大阪のスナックを舞台に、柳吉と蝶子のほか、スナックのママ(高田聖子)、失踪中の夫(鈴木浩介)、出前持ち(福地桃子)、常連客(段田安則)が不思議な物語を繰り広げる。9月6日から東京・紀伊国屋ホールで開幕し、愛知、大阪でも公演。

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