60周年の五木ひろし 昭和史を彩った先輩の名曲を歌い継ぐ 初日は藤山一郎さん

偉大な先輩の名曲を歌唱する60周年記念ライブを行った五木ひろし

歌手五木ひろし（76）が4日、東京・有楽町の劇場「I'M A SHOW（アイマショウ）」で、60周年記念ライブ「五木の継承」を行った。

「日本の歌謡界を彩ったレジェンドたちの名曲を歌い継ぐ」がテーマ。藤山一郎さん、美空ひばりさん、三橋美智也さん、石原裕次郎さんら8人の名曲約200曲を10日間に渡って同所で歌唱する。五木にとっては初の試みだ。

この日と5日は藤山一郎さんを特集。オープニングは「丘を越えて」で、約400人の熱心なファンの声援を何度も受けた。

MCでは名曲を歌い継ぐ必要性を痛感したエピソードを明かした。「30歳に満たない若者に『古賀（政男）メロディー』って知っている？　と聞いたら『知りません』と言われて大きなショックを受けました。そうか、知らない世代がいるんだと」。そして「自分が60年歌ってくることができたのは、先輩が良い歌をたくさん歌っていたから。だから、多くの人に歌謡史をしっかりと知っていただきたい」と今回の企画を思い立ったという。

ただ、偉大なレジェンドたちの名曲を歌唱することにはプレッシャーも大きかった。「私の60年の歌手人生でもっともハードルが高い。そんな思いでいます」と緊張感も口にした。

ほかにも「青い山脈」「東京ラプソディ」「丘は花ざかり」などを歌唱。「影を慕いて」はギターの弾き語りで披露した。終盤には「先輩たちが少しは天国で喜んでいただけるのかと思ってやっています」と手応えも明かした。

この日は、藤山さんの楽曲12曲と自身の楽曲5曲の計17曲を約2時間で披露。60年の歌謡史に新たな歴史を刻んだ。