シャンソン歌手鬼無里まり、奈良薬師寺の観月会で中秋の名月バックに献歌&献花「この上なく光栄」
日刊スポーツ / 2024年9月17日 23時6分
シャンソン歌手・鬼無里(きなさ)まりが中秋の名月の17日、奈良・薬師寺の観月会で献歌を行った。
6月にデビューした鬼無里は、元女優で花創作家・志穂美悦子のシャンソン歌手としての芸名。
志穂美は花創作家として、この観月会にすすきをイメージしたものと、花々が竜のように舞いあがる独創的な2作品を献花した。その2作品の前で、鬼無里まりとしてシャンソンを奉納したのだ。まさに一人二役、二刀流である。
志穂美は14年に、薬師寺の国宝・東院堂を5000本の花と流木で飾る「聖観世音菩薩に捧げる献花奉納」を行った。さらに23年には、薬師寺東関東別院水雲山潮音寺の「東日本大震災追悼法要」で、献花奉納を行った。そうした縁もあり、6月のシャンソン歌手デビュー直後に、薬師寺から10年ぶりとなる献花と、献歌のオファーを受けた。
これに対し、鬼無里として「自分の生けた花の前で歌うことは、シャンソンを始めてからの夢でした。この上なく光栄に思っています」とコメントしていた。
観月会は薬師寺奉賛会会員が対象の行事。同寺の玄奘三蔵院伽藍(がらん)前に、約250席が設けられて行われた。「西遊記」で知られる玄奘三蔵(三蔵法師)は、中国の唐時代に実在した僧侶。経典を求めて、月明かりだけを頼りインドまで歩いて向かったと言われる。薬師寺の観月会は、月への感謝も込められているという。
伽藍の回廊に、志穂美が奉納した大きな2作品が置かれた。午後6時30分から法要が営まれた。その後、白いドレス姿の鬼無里が、2作品を背に回廊の特設ステージで「愛は限りなく」「愛しかない時」「愛の讃歌」など5曲を献歌した。アンコールに応え、「ろくでなし」を披露した。
芸名の鬼無里は長野市にある地名で、「とてもすてきな地名」とほれ込んでつけた。地名の本来の由来は諸説あるが、鬼無里は「鬼のいない場所は、愛と平和と自由に満ちている」と語る。今回の献歌も、「愛と平和と自由」をテーマに選曲した。
歌い終えた鬼無里は「歌う前は雲が出ていて、背中を向けて歌っていたので分からなかったのですが、皆さんが『月が出てるよ』と言ってくれて。月を見る余裕はありませんでしたが(笑い)、いま出せる力は出せたんじゃないかな、と思います」と話した。
日本初のアクション女優として活躍した志穂美は、20歳過ぎから東京・銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」に出入りしたほどのシャンソン愛好家。87年に音楽家・長渕剛(68)と結婚後、芸能界を引退。その後、独創的に花や木を生ける花創作家となった。
今年6月に音楽評論家で作詞家の湯川れい子さんが主催した「エターナルソング・コンテスト」のコンサートで、鬼無里まりとしてデビューした。
時をへての挑戦について「この年になるといろんな経験をして来ました。その思いがまるで鉄砲水のように勢いよく飛び出してきた感じです」。さらに「先を夢見て、毎日毎日アクションの練習をしていたあのころ。あの10代のころと似ています。私は人生の最後にも青春があったなら、と思っていました。(鬼無里まりとして歌うことは)その青春そのもの」と話した。
8月には群馬・渋川市にある日本シャンソン館で初のソロライブを開催し、満員の大盛況だった。
今後について、鬼無里は「まだデビューして3カ月。(薬師寺で)歌わせていただいたことに深い縁に導かれていると感じる一方で、ちゃんと覚悟してやりなさいと言われているような気がします。私は(東日本大震災などの)被災地に花を届け喜んでくれることに、私自身の喜びがあります。歌もその1つで、歌のパワーを届ける役割も背負っていきたい」と話した。【笹森文彦】
◆志穂美悦子(しほみ・えつこ)本名・長渕悦子。岡山県西大寺市生まれ。千葉真一さんが創設したジャパンアクションクラブ(JAC)に72年に合格。18歳から映画「女必殺拳」シリーズに主演し、日本初のアクション女優となる。「上海バンスキング」(84年)などで日本アカデミー賞優秀助演女優賞を獲得。ドラマ「熱中時代」などテレビでも活躍。163センチ、血液型A。
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