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築地の陶器専門店草分け「うりきり屋」3年ぶり晴海通り本店復帰 30日開業の三井Gホテル1階

日刊スポーツ / 2024年9月19日 15時35分

陶器販売の老舗「うりきり屋」が晴海通り沿いに約3年ぶりに戻ってきた(撮影・寺沢卓)

築地場外の陶器専門店の草分け「うりきり屋」が、晴海通りにあった本店に新店として復帰し、19日にオープンした。この日は自社ビルのあった場所(中央区築地4丁目7-1)に三井ガーデンホテル銀座築地が完成し、内覧会が開かれ、1階部分にうりきり屋のスペースが置かれて営業を開始した(本オープンはホテルとともに30日)。

うりきり屋が同地に復帰するのは約3年ぶり。3代目社長の岩間章さん(80)は「いや~、しばらく離れていたから安心しました。今回は三井ガーデンホテルさんといいご縁をいただいて、同日オープンとなり張り切っています」と話した。

うりきり屋は「岩間陶器店」として日本橋で1902年(明35)に開業し、関東大震災(1923年)の翌24年に築地に移転し、中央卸売市場にも出店するなど「お皿の岩間」として築地では陶器の草分け店として知られていた。

3代目の岩間さんはアイデアマンとしても有名で「20年前ごろに築地があまりにも人が寄りつかないので、キャッチフレーズを考えた」と当時を思い起こした。人気テレビプロデューサーで卵焼き老舗「丸武」四男のテリー伊藤氏をポスターにして「土曜の築地は面白い」とのキャッチコピーをつけてPRした。テリー氏の巨大ポスターは築地4丁目交差点に張り出され、観光客が訪れるようになった。このコピーも有名代理店ではなく岩間さんが考案した。現在テーマパークのようににぎわう築地場外の火付け役だった。

復活したうりきり屋店内には有馬、九谷、美濃などの陶器約6000点が陳列されているが、壁面には非売品の大皿が飾られている。戦時中に築地周辺も空襲で焼け野原になってしまったが、岩間さんの先代が貴重な皿は築地本願寺の防空壕(ごう)に“疎開”させていたことで、聖路加病院や築地本願寺は空襲対象から外れていたこともあり、今もなお欠けることなく非売品として店内に飾られている。

今や来日するインバウンド人気も高くなってきているが岩間さんは「築地で何を伝えられるか、築地で何ができるか、またもう1度みんなで考えていきたい。若いみなさんにバトンをひきついでいきたい」と話していた。

うりきり屋&三井ガーデンホテル銀座築地 30日に本格開業する三井ガーデンホテル銀座築地1階で復活。同ホテルも19日に内覧会を実施。地上14階、地下1階。全183室。最大規模のトリプルルームは46平方メートルで1室約4万円~。全室に自動洗濯機と冷凍室の独立した冷蔵庫、電子レンジも常設していて、築地場外での買い物も楽々できる。宿泊客専用の地下に風呂、9階にはフィットネスジムもある。14階のレストラン(58席)では、築地の立地を生かし、食材の産地を地図にしたシートの上に料理を配膳するサービスを実施するなど工夫を凝らしている。外部利用もできるモーニングも。

内田豪宿泊支配人(49)は「都内で最も小さい敷地のガーデンホテルですが、部屋はゆったりと設計してあっておもてなしさせていただきます」と胸を張った。

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