【JT杯】藤井聡太７冠３連覇へ好発進 早指し将棋初戦の札幌公開対局で佐々木大地七段下し４強

藤井聡太王位（2024年9月9日撮影）

藤井聡太JT杯覇者（竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖＝22）が3連覇に好スタートを切った。

21日に札幌市「札幌コンベンションセンター」で行われた、将棋日本シリーズJTプロ公式戦（JT杯）の2回戦で佐々木大地七段（29）を下し、ベスト4に進出した。

この公式戦初出場の佐々木とは昨年の棋聖戦5番勝負と王位戦7番勝負でも対戦し、いずれも挑戦を退けている。持ち時間各10分の公開対局は、角換わりからの目まぐるしい攻め合いの末、鋭い決め手を放って振り切った。「こちらが攻めて飛車を取る展開でしたが、自信のない局面が続いた。苦しい局面もあったが、粘り強く指すことができました」と話した。

藤井は昨年JT杯を連覇。過去の連覇者は1989年（平元）、90年と96・97年の谷川浩司現九段、10・11年の羽生善治現九段ら7人で、のべ8回ある。3連覇は、93～95年の郷田真隆現九段しかいない。それ以来の偉業に挑戦する。

2回戦はこれで4局が終了し、4強が出そろった。すでに勝ち上がった稲葉陽八段（36）と渡辺明九段（40）は10月12日、大阪市で対戦。藤井は広瀬章人九段（37）と11月2日、愛知県常滑市で戦う。それぞれの勝者が、11月24日の決勝（東京都江東区「東京ビッグサイト」）で激突する。