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NHK副島萌生アナ、“めい”いっぱい大役と向き合う「ニュース7」キャスター就任から半年

日刊スポーツ / 2024年9月29日 8時0分

「NHKニュース7」でキャスターを務める副島萌生アナウンサー(撮影・横山健太)

今春からNHK「ニュース7」キャスターを務める、同局副島萌生アナウンサー(32)が、就任から約半年たった心境を語った。幼い頃から見てきたという看板番組抜てきを喜びつつ「目の前の仕事に一生懸命に」と、日々プレッシャーと闘っている。入社10年目の節目も迎え、これまでの経験を精いっぱい発揮し、大役と向き合っている。【松尾幸之介】

★え、私?

「まだ半年なんですね」。月~木曜の「ニュース7」キャスターを務める日々は、めまぐるしく過ぎていくという。

「濃密ですし、毎日必死です。(スタッフの)皆さんが積み上げてきたものを最後に自分が伝えるので、それを崩せない。そういう意味で、プレッシャーをすごく感じている日々です。これ、慣れる時とかってくるんですかね(笑い)」

幼い頃から午後7時になると実家のテレビでは「ニュース7」が流れていた。

「最初に(就任の)話を聞いたときは『え、私?』という感じでした。喜びも感じつつ、求めていただけている間は全力でやりたいですし、副島がいるからよく伝わっているねと思ってもらえるような仕事をしたいと思っています。打ち合わせでは1人1人の30分間への思いをいつも感じていて、短い尺の中で本当に大事なところをどう深く、わかりやすく伝えられるかを突き詰めてやっています」

コンビを組むのは大先輩の糸井羊司アナ(46)。前担当の「おはよう日本」時代から指導を受けてきた“先生”でもある。

「信頼できる先輩がいてありがたいですし、緊張もします(笑い)。私はよく質問していて、原稿の息継ぎのタイミングだったり、糸井さんならどこで区切るかとかをよく聞いていますね。春の開始前には間合いとか、できるだけ受け取りやすい言葉でやっていこうという話もしました。私たちは原稿を読むだけでなく受け取る側でもある。ニュースを受けた方がどう感じるのか想像を働かせながら伝えることを意識しています。糸井さんとは居室の席も隣同士で、よく飼っている猫の話も聞きます。『副島さん、僕の猫報告いいですか? 30秒』と言われて『今日はここに隠れていました』とかっていう報告を受けています(笑い)」

★地方局

高校時代には第81回選抜高校野球の開閉会式の司会を務めるなど頭角を現し、15年に入局。地方局を経て東京異動後は「サンデースポーツ」などを担当したが、学生時代はバレエなどに没頭しており、社会人になるまでスポーツとは無縁の人生を送ってきていた。

「大分局にいた新人の頃、高校野球のラジオ実況をやりましょうと上司にご提案いただいて。正直に言うと、それまで野球をあまり見たことがなかったんです。イチから勉強して、1回戦から球場に真っ黒になりながら自転車で通って(笑い)。公式スコアをコピーしたり、新聞のスクラップをまとめたりしていましたね」

その大会で解説を務めたのが、ソフトバンク甲斐拓也捕手らを育てた楊志館の元監督・宮地弘明氏。ルールをはじめ、選手の特徴を書いたメモをもらうなど大きな支えを受けた。

「実況はボロボロだったんですけど、宮地先生が本当に面倒を見てくださって。いただいたメモは今でも持っています。自分ができることは必死に誠実にやること。わからないけど、わからないなりに一生懸命やらなきゃと思っていました。その時はまだ『サンデースポーツ』を担当するとは思っていなかったですが、そこでその時の経験が全部生きましたね」

★前向き

“スポーツ初心者”の観点から同番組で生まれたコーナーが日本代表のワールドカップ(W杯)での活躍などで沸いたラグビーの魅力を伝える「メイっぱいラグビー」。自身の提案で始まった企画だった。

「現役選手に実演などをしてもらうコーナーで、詳しくない方でもルールなどがわかるようになったらより面白く、楽しめるんじゃないかなと思って提案しました。W杯後に秩父宮ラグビー場に取材に行った際に、客席のおじさまから『あのコーナー良かったね』と声をかけてもらえたこともあって、とてもうれしかったですね」

モットーは「全てに全力」。「おはよう日本」時代には、自宅でもできる運動などを紹介するコーナー「筋肉体操」で、さまざまなポーズに全力トライする姿でお茶の間を和ませた。

「先生が『ここは副島さんの見せ場ですよ』と言ってくださることもあって『わかりました』と全力でやった結果です(笑い)。あまり意識したことはなかったですけど、可動域とかで(バレエ経験から)そこまで曲がるんだと言われたり。『おはよう日本』では朝番組になって初めて自分を見た方も多かったと思いますし、経済コーナーを経験させていただいたり、キャリアの中では1つのポイントでもありました」

幾多もの経験を結集させ、今は「ニュース7」に全力でぶつかる。失敗することもあるが、先輩の言葉を思い返し、前を向いている。

「落ち込んでいた時に(「ニュース7」など多くの番組を担当した)大先輩の末田正雄さんから『一喜一憂したらダメだよ』と言われて。『自分が100点だと思っても、僕から見たら、もっとこう読めると思うところは見つかるし、その逆の時もある。一喜一憂せずに、その時に良いものを出し続けられるように努力しなさい』と。そのアドバイスはすごく大きかったです」

入社10年目。中堅に差しかかり、局を背負う意識もより高まっている。

「自分に仕事をお願いしたいと言われるようなアナウンサーになっていきたいですね。まずは今の仕事を全うすること。それぞれで吸収したものを積み重ねて、次のステージでも生かして、出していけたらいいなと思っています」

「ニュース7」就任以降、自身について報じられる機会も増え「それくらい注目されるポジションに置いてもらったんだなということはすごく感じましたね。頑張らないといけないんだなと思いました」と気を引き締める。“めい”いっぱい過ごした時間を糧に、これからも成長していく。

▼「ニュース7」で共演の同局糸井羊司アナ(46)

ニュースを「読む」のではなく「伝わるように伝えたい」という志を強く持っている人。正確さはもちろんのこと、「このニュースをどんな声で、どんなトーンで伝えるのが最適か」を内容に即して考え、音声表現できるのが副島さんの持ち味。ニュースに出てくる言葉の細かいアクセント1つに至るまで、疑問に感じたら確認を怠らず、調べたものは即メモ書き。なかなかの「明朗快活な完璧主義者」です(笑い)。心底「声で伝えること」が好きなんでしょうね。そんな後輩のひたむきな姿を横目で見つつ、うれしく頼もしく感じる毎日です。

◆副島萌生(そえじま・めい)

1991年(平3)12月28日生まれ、青森県弘前市出身。弘前高2年時の08年第55回NHK杯全国高校放送コンテスト・アナウンス部門で優良賞をとり、09年春の選抜高校野球で開閉会式の司会を務める。慶大卒業後の15年入局。大分局、名古屋局を経て東京アナウンス室へ。「サンデースポーツ」「おはよう日本」などを担当し、現在は「ニュース7」キャスターと「ダーウィンが来た!」の語り。趣味は学生時代から現在も続けるバレエやスポーツ観戦。好きな食べ物は焼き肉、筋子、納豆。

◆「ニュース7」

NHK総合で毎日午後7時から放送中の看板報道番組。キャッチコピーは「きょうもあすも あなたと一緒に」。副島アナと糸井アナが24年4月から月~木曜、金土日祝は高井正智、森下絵理香両キャスターが担当。海外向けのNHKワールド・プレミアムでも放送。

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