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【ひふみんEYE】藤井聡太竜王に「一日の長」も「紙一重」 佐々木勇気八段かなりの大物とみました

日刊スポーツ / 2024年10月6日 20時56分

対局再開を前に初日の指し手を再現する先手の藤井聡太竜王(右)と後手の佐々木勇気八段(左、日本将棋連盟提供)

<ひふみんEYE>

藤井聡太竜王(名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=22)が4連覇に好発進した。

将棋の第37期竜王戦7番勝負第1局(東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」)で、タイトル戦初登場の佐々木勇気八段(30)を下した。5日午前9時からの2日制で始まった対局は、角換わりに進行。ジリジリとした神経消耗戦の末に抜け出した藤井が、117手で押し切った。佐々木は初陣を白星で飾れなかった。第2局は19、20日、福井県あわら市「あわら温泉 美松」で行われる。

   ◇   ◇   ◇

まさに「紙一重」。最後の最後まで大熱戦でした。藤井竜王の終盤の寄せ方が的確でした。佐々木八段が2筋に中空の桂を打ったのに対し、1筋自陣からの桂打で切り返したのが妙手でした。一見、後手玉からは遠いのですが、2筋の香を生かしたという点で効果的でした。

藤井竜王はこれでタイトル戦の開幕戦9連勝ですか。一昨年は棋聖戦、王位戦、竜王戦と3連敗でした。ひっくり返す大変さと、短期決戦で「白星先行」という流れが大事だと分かっているのでしょう。これが「一日の長」かもしれません。

佐々木八段は新しい趣向を見せてくれました。序盤の駒組みで6筋の歩を突き出す手を、私も初めて見ました。タイトル戦は初めてだそうですが、堂々たるものです。封じ手直後の指し手を一晩考えたらしいですね。「全く考えていない手を指された」とのことです。よく考えるのは感心すべき態度ですが、これからは睡眠が大事だとわきまえた方がいいでしょう。「楽しかった」と終局後に言っていたくらいですから、かなりの大物とみました。

この1局だけでは、双方の実力差は推し量れません。局を重ねるごとに面白くなりそうです。(加藤一二三・九段)

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