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雪組トップ彩風咲奈が卒業「雪組ファンで居続けます」今後は未定も「男役の先に進んでいきたい」

日刊スポーツ / 2024年10月13日 19時42分

退団会見を行った彩風咲奈

宝塚歌劇団雪組トップの彩風咲奈が13日、東京宝塚劇場で退団記者会見を行った。

サヨナラ公演「宝塚グランドロマン『ベルサイユのばら』-フェルゼン編-」千秋楽を終えた彩風は、晴れやかな表情で会見上に姿を現した。「終えた今もいつも通り、1つ千秋楽を終えたなという感じ」とどこか平常心。それだけ「宝塚は体の一部というか全てなんだなと思います」と17年半育んだつながりの深さをかみしめた。公演後は階段降りをし、客席へあいさつ。「最後だけど最後という感じがしなくて。それは観客の皆さまや雪組のみんな、絆はずっと繋がっていくと思うので、『寂しいな』と思わないんだと思います」と穏やかだった。

彩風は05年に宝塚音楽学校、07年に宝塚歌劇団に入団。同年5月に雪組に配属され、21年4月にトップスターに就任した。「ベルサイユのばら」は自身が宝塚に入るきっかけとなった作品。74年の初演以来、今年は「ベルばら」50周年イヤー。10年ぶり上演の名作で、彩風はスウェーデンの貴族フェルゼンに扮(ふん)し、有終の美を飾った。

宝塚も男役も「わたしの全て」と表現した。「最初は『オスカル』に憧れて『オスカル』のような男役になりたかった。ですが、宝塚でいろんな自分を知って、こんな表現、こんな男役にもなれるってたくさん可能性を見つけました」とこれまでの足跡を回想。今後について「何も決まっていません」としたが、探求心は尽きないようだ。「実は、(男役は)今でもまだ完成形ではないなと思っております。今日で男役は終わるんですけど、やっぱり私は終わりを目指しているんじゃないんだなって。まだまだ自分の人生でいろんな目標を見つけて、さらにこの男役の先に進んでいきたいなと思います」と“ステージ”に立つ意志を示した。

後進となる後輩たちには、愛情深い言葉を贈った。「私はかっこいいトップではなかったと思いますので、エールというか、みんながいたから私もここまで歩んで来ることができました。1人1人の真っすぐな気持ちを心から信じています。ずっとずっとみんなのことを応援していますし、何の心配もありません。愛して信じた人たちが雪組でまだまだ舞台を作り続けるんだと思うと幸せですし、私もファンで居続けます」とほほ笑んだ。

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