【ひふみんEYE】さすがの藤井竜王でも「居玉」では…心躍った佐々木八段の序盤“勇気”の一手
日刊スポーツ / 2024年10月20日 19時31分
<ひふみんEYE>
藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖=22)が佐々木勇気八段(30)の挑戦を受ける、将棋の第37期竜王戦7番勝負第2局が19、20の両日、福井県あわら市「あわら温泉 美松」で行われ、先手の佐々木が藤井を破り、シリーズ対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。
◇ ◇ ◇
さすがの藤井竜王でも、「居玉」では厳しいでしょう。矢倉を採用した佐々木八段に対して、駒組みのテンポが遅かった。今年8月の王位戦第4局で渡辺明九段の矢倉に対しては鮮やかな対応で快勝したのですが、本局は対策が違っていたようで全体に立ち遅れ。佐々木八段に2日目の封じ手開封で目を見張った9筋に角が出る手から、居玉での戦いを強いられました。中央制圧の天王山への桂打ちなど、たて続けに強手で踏み込まれてはひとたまりもありませんでした。
矢倉棒銀で戦い続けてきた私としては、久々に心躍らせながら見ていました。攻めばかりが目立ちますが、1手強調しておきたいのは、序盤に歩を突いて1筋の位を取った手です。右玉の好形から、最終的に1六に玉が逃げ込める寸法です。先まで見越した、序盤の隠し味に驚かされました。佐々木勇気だけに、勇気のある指し手での完勝です。
矢倉は先手でも後手でも戦えます。佐々木八段はこれで持ち玉が増えたとみます。タイトル戦での矢倉の復活、復権の兆しが出てきたと思います。
序盤の2戦を終え、まったく両者の実力は互角とみます。最終第7局までもつれそうな気がします。(加藤一二三・九段)
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