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若狭勝弁護士、斎藤元彦知事の公選法違反疑惑に「捜査機関が何も動かず終わる可能性は少ない」

日刊スポーツ / 2024年11月25日 7時28分

若狭勝弁護士(2019年8月撮影)

衆院議員や東京地検特捜部副部長を務めた弁護士の若狭勝氏が、25日までに自身のYouTubeチャンネル「弁護士若狭勝のニュース塾」を更新。兵庫県知事選で再選した斎藤元彦氏(47)に対し、公職選挙法違反の疑いが指摘されている件について解説した。

この件をめぐっては、斎藤氏の知事選選挙活動を巡り、SNSの広報戦略を担当したとする兵庫県内のPR会社の経営者が、SNSを使った戦略を提案し「広報全般を任された」などとする記事を22日までにインターネットに公開した。SNSでは「有償で請け負っていれば公選法に違反するのではないか」という声が広がるなどしているが、斎藤氏は同日、報道陣の取材に「法に抵触することはしていない」と述べている。公職選挙法は、選挙活動で報酬を支払える対象を、事務員や車上運動員、手話通訳者などに限定している。

若狭氏は23日に、「【斎藤知事】公選法違反の疑い濃厚、失職の恐れも!」というタイトルで動画を更新。「斎藤知事の公職選挙法違反の疑いが浮かびあがったということで、これは法律違反というかなり濃厚な疑いがあるということであれば、やはり、しっかりとこのへんは捜査機関において捜査をする必要があるのではないかということでお話をさせていただきたいと思います」などと切り出した。

そして「私は検事の時に、公職選挙法違反、特に買収などで刑事責任の追及を数限りなくしてきております。その関係で、公職選挙法が買収というものに対しては厳しいスタンスで臨んでいるということも知っています。仮に斎藤知事が、この公職選挙法違反の買収ということに疑いとしてあるというのであれば これはもはや“ノーサイド”と言っていくことはできないのではないかと思います。私はですね今回、公職選挙法違反の『運動買収』、そして『有料ネット広告禁止』という犯罪の疑いがあると思います」などと続けた。

さらに「今後の展開として、斎藤知事側はあくまで“ポスターなどの制作は依頼した”と、“しかしSNSなどの戦略的立案は依頼していない”というようなことを述べています。さらに斎藤知事側は、ポスター制作などとしてお金を払っているということは認めているようです。この斎藤さん側の言い分が通るかというと、あくまで金額がひとつのポイントだと思います。仮にポスター代などを払ったということとすれば、それに相応する金額なのか。あるいは逆に、それを上回る、多めの金額が授受されているのか。その金額を詰める必要があります」とした。

また「今後、一般市民などから告発がされる可能性があると思います。あるいは捜査機関がもうすでに内偵に入るかもしれません。この買収というのは公職選挙法の中ではかなり悪質なので、捜査機関が何も動かないで終わってしまう…という可能性は少ないとは思います。仮に斎藤さんが“(PR会社経営者側に)お金を払ったということを知らなかった”、“選対の中の誰かがお金を払った”という弁解をした場合には、仮に選対の誰かが処罰されることになれば、その人が本部の中で責任ある立場の人であれば、その人が有罪になれば当然、連座制といって斎藤さんも失職する…という流れはありうるところです。起訴されて有罪になるかどうかというのは金額にもよるんだろうと思いますけど、数万円程度であれば起訴猶予、しかしそれを上回れば罰金に最低はなるという可能性は出てくると思います」と解説。

さらに「罰金になると原則として公民権が停止されますので、そうなると知事の職に就いていられなくなる可能性があります。今後どうなるかというと、斎藤さん側が徹底して否定して、裁判にかけられようが否認をしていれば、裁判で判決でそれが確定しないと失職を余儀なくされるということはないと。その意味では、争えば4年間の任期中には判決は確定しないかもしれない。ただ世論の批判の声が高まると斎藤さんが自ら辞職をする…ということはありえるかと思います。そうなるともう1度、県知事選が行われます。兵庫県の県政、県民にとってみると非常に由々しき問題になると思われます」などと述べた。

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