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【囲碁】井山裕太王座防衛でタイトル獲得単独トップ「すべての記録破られた」76期の趙名誉名人

日刊スポーツ / 2024年12月6日 19時51分

井山裕太王座(24年1月撮影)

井山裕太王座(天元・十段=35)に芝野虎丸九段(25)が挑戦している、囲碁の第72期王座戦第4局が6日、神奈川県秦野市「陣屋」で行われた。対局は午後6時9分、193手までで黒(先手)番の井山が中押し勝ち。対戦成績を3勝1敗として防衛し、4年連続10期目の獲得となり、3冠を堅持した。王座戦で通算10期獲得の条件を満たしたことで、名誉称号となる「名誉王座」を名乗る資格を得た。名誉王座は故加藤正夫名誉王座に次いで2人目。すでに名誉本因坊、名誉碁聖、名誉棋聖、名誉天元(獲得順)と合わせ、5つ目の名誉称号を得た。

井山はこれでタイトル獲得は通算77期。趙治勲名誉名人(68)の持つ通算76期を上回り、囲碁界単独トップに躍り出た。追い抜かれた趙からは、お祝いのコメントも寄せられた。

「井山さんに僕の記録を追い超されるたび原稿を頼まれます。腹が立つやら、怒りで胸は張り裂けそうです。この怒り、原稿用紙のマス目に埋めてやる! 瞑想(めいそう)三日三晩。不思議なことに怒りより感謝しか思い浮かびません。井山さんに並ばれ、追いつかれ、背中を見られるのは趙治勲、碁打ち冥利(みょうり)に尽きます。井山さんいつまでも美しく、強く、輝いて、俺たち碁打ちに感動と驚きをください。これですべての記録を破られたので最後の言葉になりました。はるかかなたに行ってしまった井山裕太さんの背中にありがとう」。

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