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自民・宮沢税調会長「誠心誠意対応したつもり」年収の壁引き上げ協議で国民民主の激怒退席受けて

日刊スポーツ / 2024年12月17日 13時40分

国民民主党をまじえた協議が途中で「打ち切り」となり、報道陣の取材に経緯を説明する自民党の宮沢洋一税調会長(撮影・中山知子)

自民党の宮沢洋一税調会長は17日、国会内で開いた「年収103万の壁」引き上げをめぐる自民、公明、国民民主3党の税調幹部らとの会合後、報道陣の取材に応じ、国民民主側から「これ以上協議はできません」と「打ち切り」を通告されたことを明らかにした。 「私としては、誠心誠意、対応してきたつもりだ」とも訴えた。

この日は、国民民主が求めている、所得税が生じる「年収103万円の壁」の引き上げに関する自民、公明、国民民主3党の税調幹部らによる6度目の協議が行われた。開始から約10分で国民民主側が席を立ち、この日は、事実上「決裂」した。

前回の協議では、国民民主が求める178万円には遠く及ばない123万円の額が、与党側から提案された。国民民主は一蹴し、この日、再協議を行うことになっていた。その際、国民民主の古川元久税調会長は、協議の進捗(しんちょく)をゴルフに例え「グリーンも全然見えないような距離しか飛んでいない」と、不満を示していた。

事実上決裂したこの日の協議について、宮沢氏は「新しい提案はあるだろうかという話があった。私の方から、前回『グリーンがどこにあるか見えない』という話が(国民民主から)あったことから、交渉ができるようなグリーンはどこにあるのか教えてくださいと申し上げた」と述べた。

「いろんなアイデアや考えも持っている。実質的な協議が始まるようなグリーンがあるのかを、教えてくださいと。それを受けていろいろ考えていきたい」「交渉につながるような国民民主の考えを教えてくださいと申し上げたが、ともかく新たな提案がないのなら、これ以上協議はできません、ということだった」とも、説明。「立ったまま(の協議)だったので、席を立ったというか、何というか分かりませんが」とも口にした。

宮沢氏は「協議なので、考えていることを全部お伝えしているわけではない」と、腹案も備えていることを示唆しながら、今後の展開について「(結論を出すまでに)時間がないので相談をしたいと思っている」と述べた。

「こればかりは相手のあること。これで協議なしということにならないとも限らないが、ぜひなんとか協議を続けたいというのが、自民、公明の思いだ」とも話した。

「103万円の壁」引き上げをめぐっては、12月11日、「178万円を目指して来年から引き上げる」ことで、自民、公明、国民民主3党の幹事長が合意した経緯があり、その引き上げ額について3党間の協議が続いていた。

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