桂小文枝、能登半島地震に思い「置き去りにされてる」全国55カ所で復興支援チャリティー落語
日刊スポーツ / 2024年12月19日 14時14分
落語家桂小文枝(73)が19日、大阪市内で芸歴55周年記念公演「きん枝改メ 4代桂小文枝 芸歴55周年記念大作戦 YOUNG GO! GO!~落語家人生山あり谷あり谷あり~」の概要発表会見に出席した。
公演は元日に起きた能登半島地震と、その後の水害の復興支援チャリティーとして行われ、小文枝の芸歴55周年にあわせ、全国55カ所を回る。
第1回は11月に東京・代々木ミューズホールで行われ、今後の開催地については「よしもと落語」公式ホームページ内で募集する。人数は30~100人程度で「野原とか囲いがないのはイヤだけど、どんな場所でも可能」。座布団なども小文枝側が用意する。チケット代は3000円で小文枝には「1銭も入らない」。交通費などの経費を除いた分を被災地に寄付し、透明性確保のため、経費の明細も公表する予定だ。
小文枝はチャリティー落語を開催する思いについて「向こうに友人がいて、『地震は使えるものもあるけど、(川の)氾濫は何も使えない。すべてのものがなくなる。心が折れました』と聞きました。何かできることがあればと思った。(25年に)万博もあって、国の目がそちらに。重機や人も万博の方へ行っているみたい。置き去りにされてるんちゃうかという感覚がある」と復興が進まない被災地に思いをはせた。
55年の芸能活動については「よく55年やってこれたな、っていうのは実感としてある。ウチの師匠やからできた。他の(上方落語)四天王だったら、1週間でクビか、3日で俺が辞めてるか。師匠の懐の深さやと思う」と師匠の5代目桂文枝さんに感謝。所属する吉本興業にも「2回、3回と休んだ時期もあったのに、よく戻していただいたという恩義もある。助けられた55年」と振り返り、「世の中への恩返し、たいがい迷惑をかけたので」と活動の意義を語った。
11月の東京での公演には、桂雀々さんが出演予定だった。雀々さんからは快諾をもらっていたが、11月20日に糖尿病による肝不全のため、64歳で亡くなった。「マネジャーから『ちょっと行けません』と。そんな大層なことになってるとは思ってなかった。『治ったらまた頼むな』って思っていた」と残念がった。
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