小沢一郎氏が悔しさにじませ「野党議員の自覚待つのみだ」昨年の衆院選で政権交代できず
日刊スポーツ / 2025年1月1日 17時59分
立憲民主党の小沢一郎衆院議員(82)は1日、東京都内の私邸に同僚議員らを招いて新年のあいさつを行った。
昨年の衆院選で与党を過半数割れに追い込みながら、野党政権が実現しなかったことに「山は動かなかった。非常に残念でならない」とくやしさをにじませ、野党の結束の必要性をあらためて訴えた。
小沢氏は、昨年の衆院選の結果について「国民の自公政権への不信任の投票だったろうと思います」と指摘。「私は、これで3度目の野党政権ができるという思いを強くした。それなりに、私の呼び掛けが伝わったつもりでしたが、残念ながら山は動かず、自民党政権が続くということになった」と述べた。
「非常に残念でならないと同時に、現状を変えることを嫌う日本人がここまで意を決して野党に投票してくれたのに、野党の政権をつくり得なかった責任は、非常に大きいと思っている」と、自省の念を口にした。
かつて自身も関わった1993年衆院選後に発足した非自民の細川護熙政権を引き合いに、「その時の野党第1党は社会党だ。社会党は半分近い議席を失ったけれど、私どもや日本新党などの議席を合わせて、細川政権をつくった。なぜ今回はできなかったのか」と述べ、「国民の意思は間違いなく自公政権を否定し、不信任したわけでありますが、その国民の意思に応えきれない野党の姿とは、一体何なのか。そう思われてなりません」と語った。
一方で、細川政権発足で野党に転落した自民党が、その後、社会党の村山富市委員長を首班とした自社さ連立政権を発足したことにも言及。「自民党は、野党第1党の社会党代表を内閣総理大臣に指名するという、信じられないようなことをあえてやって野党政権をつぶした。人によって評価はいろいろあるだろうが、そこまでやっても政権を取るという執念が、まさに自民党の長期政権を支えているものだろうと思う」と述べ、政権に対する自民党と野党の執念との差に言及。「それほど、政権というものは重い。同時に、国民にとって直接的な大きな影響を持つのが政治権力。このことを我々は軽視してはならない」とも述べた。「少なくとも昨年の選挙で、政権交代への大いなる1歩は踏み出した、あとは、野党の議員の自覚を待つのみだと思っている」と述べ、今後の野党の奮起を促した。
会には立民だけでなく、日本維新の会などの議員も参加。衆院選の東京15区で次点だった無所属の須藤元気元参院議員の姿もあった。また会に先立ち、昨年の元日に起きた能登半島地震の犠牲者に哀悼の意を示すため、出席者全員で黙とうをささげた。
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