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【将棋】千駄ケ谷駅前の新将棋会館で対局開始 特別対局室のこけら落としは中村八段対佐藤九段

日刊スポーツ / 2025年1月7日 10時59分

新将棋会館のこけら落としとして特別対局室で対戦した佐藤天彦九段(左)と中村太地八段(右)

東京・JR千駄ケ谷駅前に移転した新将棋会館で7日、こけら落としの対局が13局行われた。最も格上の特別対局室では藤井聡太名人(竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖=22)への挑戦権を争う、第83期A級順位戦7回戦の中村太地八段(36)対佐藤天彦九段(36)戦が始まった。

両者は同じ1988年(昭63)生まれ。1月生まれの佐藤が、6月生まれの中村より1学年上で、プロ棋士養成機関「奨励会」も98年9月入会と、中村より2年先にこの世界に足を踏み入れた。ただし、四段としてプロデビューしたのは中村が06年4月、佐藤は半年遅れの同年10月。奨励会三段リーグで2回次点を取るほどの実力があり、「フリークラス四段」の道もあったが、「名人になりたい」を貫いた。そのかいあって、佐藤は16年の第74期から3期名人を獲得した。対する中村は17年に王座を獲得している。

A級順位戦はトップ棋士10人による総当たり戦。成績最上位者が今年春から始まる名人戦7番勝負への挑戦権を得る。6回戦を終えて佐藤は4勝2敗。王将戦挑戦者の永瀬拓矢九段、棋王戦挑戦者の増田康宏八段、昨年の竜王戦挑戦者佐々木勇気八段とともにトップを走る。中村は3勝3敗でこれを追っている。

厳しい勝負の世界を象徴するサバイバル戦。これから始まる新将棋会館の歴史にふさわしい、最初の好局が期待できそうだ。

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