平間壮一ら韓国発ミュージカル「ワイルド・グレイ」初日「芸術の中にとことん生きられるように」

ミュージカル「ワイルド・グレイ」のゲネプロで演じる廣瀬友祐（右）と福山康平。上段は平間壮一

俳優の平間壮一（34）廣瀬友祐（39）福山康平（26）が8日、東京・渋谷区の新国立劇場小劇場で、同日初日のミュージカル「ワイルド・グレイ」の公開ゲネプロに出席した。

慣習と規範に縛られた19世紀末のロンドンを舞台に、劇作家オスカー・ワイルドを中心とした、実在した3人の男たちを描く。同作は21年に韓国で創作され、23年に早くも再演された。3人の俳優とピアノ、チェロ、バイオリンの演奏のみで紡いでいく。

廣瀬は文学界の異端児、オスカー・ワイルドを演じる。美と若さのために魂を売り渡す青年の物語「ドリアン・グレイの肖像」を連載し、時代に合わない破格的なテーマで英国社会に衝撃を与える。「出演者が3人という環境は、俳優にとって非常にぜいたくで幸せな空間です。このぜいたくな舞台から、僕らにしか届けられない作品をお届けできればと思っています」と意気込んだ。

ワイルドの友人であり、支持者であるロバート・ロス役は平間が務める。「新年1発目の舞台。自分自身がこの作品を作り出したわけではないですが、その一部になれたので、オスカー・ワイルドが作品に込めた愛のように『ワイルド・グレイ』という作品を愛して、芸術の中にとことん生きられるよう頑張ります。美と愛はいろんな形がありますとね」とコメント。

福山はドリアン・グレイにそっくりな青年アルフレッド・ダグラス役。「ついに初日、ドキドキです。今までこんなにもけいこ期間を短く感じたことはなかったと思います。怒濤（どとう）の日々でした」と振り返り、「芸術を愛し、救いを求め、翻弄（ほんろう）された男たちの物語、ぜひ見届けてください」とアピールした。

公演はメンバー固定のダブルキャストで行われ、福士誠治（41）立石俊樹（31）東島京（19）は9日に初日を迎える。