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横山やすし“伝説”…イイ話にもオチ 月亭八方が見た「血判つき借用書」

日刊スポーツ / 2025年1月9日 19時3分

月亭八方

大御所落語家の月亭八方(71)が、8日夜放送のABCテレビ「これ余談なんですけど…」(関西ローカル)に出演。96年1月に51歳で亡くなった伝説の漫才師、横山やすしさんのエピソードを開かした。

かまいたち山内健司(43)、濱家隆一(41)がMCを務めるトークバラエティー。この日は「関西レジェンド芸人」をテーマにトークし、やすしさんの名前が出ると、八方は「まさしくビッグスターやね。やすしさんは恩人なんですよ。今ここにおれんのも、この人のおかげ」と切り出した。

八方が、故月亭可朝さんに師事した駆け出し時代、京都の劇場へ移動する電車内に、師匠の着物衣装を置き忘れたことがあった。

「(師匠が)着物で舞台に出られへん。何回かやって破門になってん」

八方によると「昔の人は怒る時、敬語。『明日からもう、こなくて結構です。何かありましたら、こちらから連絡を差し上げますので』って。これでもう破門。やけど、ここで帰ったら終わりやねん。でも、師匠帰ってもうたから、どうしようかな…と」。

思案していると、舞台終わりのやすしさんが通りがかった。やすしさんは、八方に「よし、今晩のうちに謝りに行け、明日ではもう遅い」「何も言わんと土下座して、ひと言『すみませんでした』言え」と告げ、大阪の可朝さん宅まで、京都から自らが運転する車に乗せてくれたという。

「これが、信号赤(に)なったら、窓開けて『ボケーっ、横山やー!』『漢(おとこ) 横山、はよ変われ~』って」

急ぐ思いを信号にぶつけ、八方を乗せたやすしさんの車は急行。結果、師匠からは「分かった。ほな、明日からまた来たらええわ」と言われ、許された。

感謝しきりの八方だったが、後日談として、この時、やすしさんが無免許だったと判明。「『グアムで国際免許とった』言うて見せられたけど、おみやげみたいなのんやった」という。

さらにその後、やすしさんから、結果を確認され「おかげさまで」と感謝すると、飲みに誘われた。

「ま~あ、引っ張り回されんねん。当時、カードとかないし、お金なくなるやん。ほなら、近くのすし屋へ飛び込んで。土下座して『金貸してくれ』。で、また『漢 横山~』や」

店主が金額を問うと「2万!」と返し、やすしさんが、箸袋を破り開いて「借用書 横山やすし 2万円借り受けた」と書き記し「で、血判すんねん」。血判つき借用書を渡し、飲み歩いていたと明かしていた。

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