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アルピニストの野口健氏「今はヒマラヤ行かない方がいい」標高5000mの気候の「変化」語る

日刊スポーツ / 2025年1月12日 16時29分

野口健氏(2024年11月撮影)

アルピニストの野口健氏(51)が12日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜午後1時30分)に出演。地球温暖化について警鐘を鳴らした。

世界保健機関(WHO)は2030~50年の気候変動で暑さや栄養不足、下痢・マラリアなどで年間死者数は約25万人に達する見込みと発表。日本の環境省も、このまま温暖化が進めば、2100年8月には暑さで毎年1万5000人が亡くなり、このままの状況で推移すると東京で43・3℃、大阪で42・7に達すると予測している。

山に登って感じる地球環境の「変化」について、野口氏は「約30年間で55、56回くらいヒマラヤに行っている。ヒマラヤが家みたいなもの」と明かし、驚いたことは「2000年のころ、標高5000メートルくらいのエベレストのベースキャンプでハエがブーンと来たんです。みんなびっくりして『5000メートルでハエか』って。国際ニュースになったくらいでした。あれから20年たって、今は普通にブンブン飛んでます」と語った。

さらに深刻な事態も。「学生のころはダウンで登っていました。雪もサラサラだったから雨具はいらなかったんです。でも最近は6000メートルでも雪ではなく、雨が降る。さらに氷河がどんどん溶けて、水が流れて、湖ができるんです。それがどんどん拡大して、去年ついに決壊し、大洪水で1つの村が消えたんです」と衝撃的な事実も紹介した。

「ヒマラヤでは気候変動の変化は短期的にすごいスピード。氷がなくなるんでわかりやすいですよね」と実体験を語り、「今はヒマラヤ行かない方がいいですよ」とアドバイスすると、出演者らから「普通の人は行かないですよ」とツッコミが入ると、「今年もま行くんですけどね」と約2カ月行くと話し、笑わせた。

共演者から「なぜ、そんなにたびたび行くのか」と質問されると、「ヒマラヤは危険と言われるが、僕にとって身の危険を感じるのは家に帰ったときですかね」とジョークで笑わせた。

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