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【王将戦】永瀬拓矢九段「全体的に軽い将棋」序盤攻勢も藤井王将に逆転負け

日刊スポーツ / 2025年1月13日 20時11分

藤井聡太王将と初めての2日制7番勝負に挑む永瀬拓矢九段(日本将棋連盟提供)

藤井聡太王将(竜王、名人、王位、王座、棋王、棋聖=22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する将棋の第74期王将戦7番勝負第1局が12、13の両日、静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で行われ、後手の藤井が先勝した。無冠返上を目指す永瀬は序盤で主導権を握ったが、終盤に逆転負け。対藤井戦は4連敗となった。第2局は、25、26日に京都市「伏見稲荷大社」で行われる。

   ◇   ◇   ◇

振り駒で先手となった永瀬は相掛かりの戦型を選択。1筋から積極的に攻める研究手を繰り出し、積極的に攻めた。猛攻を仕掛け、絶対王者を倒しにいったが、難解な終盤で相手の逆襲に遭い、形勢を逆転された。

永瀬の持ち味は相手の有効な攻めがなくなるまで受け続ける「負けない将棋」。最後まで粘りを見せたが、投了に追い込まれた。

序盤について、永瀬は「攻勢を取ることはできた」と振り返ったが、「相掛かりは長期戦になってしまうので、よく分からない点が多かった。(攻めが)切らされる心配があるので、全体的に軽い将棋になって、攻めがつなげられるかなと思った」と話した。

これで藤井戦は4連敗。対戦成績は永瀬の7勝19敗となった。藤井とはタイトル戦では22年棋聖戦、23、24年の王座戦と1日制5番勝負で戦ったことはあるが、2日制の7番勝負は初めて。開幕局を制し、勢いに乗りたかっただけに痛い黒星となった。

将棋への厳しい取り組みから「軍曹」の異名を持ち、10歳年下の藤井とは17年からVS(ブイエス=1対1の練習対局)を行う研究パートナー。お互いの手の内は知り尽くしている。

第2局へ向け「後手番でとても厳しいので、精いっぱい準備したい」と気合を入れた。

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