事件を知っていたのは港浩一社長だけ 他の４人「週刊誌で」中居正広氏には「11月に打ち切り通告」

記者会見に臨むフジテレビ港浩一社長＝28日午前0時8分（撮影・江口和貴）

フジテレビが27日、都内の同局で中居正広氏（52）の女性トラブルで社員が関与したなどと報じられた件について、2回目の会見を開いた。

臨時取締役会議の後、フジ・メディア・ホールディングス（F・M・H）及びフジテレビ嘉納修治代表取締役会長（74）、フジテレビ港浩一代表取締役社長（72）、フジテレビ遠藤龍之介取締役副会長（68）、フジ・メディア・ホールディングス金光修代表取締役社長（70）の4人が会見に出席した。加納会長、港社長が辞任。港社長の後任には、F・M・Hの清水賢治専務（63）が28日付で就任する。

トラブルに関与したと報じられた社員を、無関係であると断じたことに港社長は「女性側のヒアリングが欠けているという指摘があるかも知れませんが、当該社員と中居氏の履歴を調べて、一切関与していない。当該日です」と話した。

このような事件を生んだ企業風土について「時代の違いがある。今の時代は人権意識が高い。昔のやり方を引きずってきてしまっている部分があるのかなと思う。今の時代に合わせてアップデートと言うか、厳しく作り替えていくことが刷新につながっていくと思う」と話した。

プライバシーの保護を隠れみのに事件の隠蔽（いんぺい）を図ったと思われ、CMスポンサーが放送を取りやめる事態が起きている。事件を知った事件について、嘉納会長、金光F・M・H社長、清水次期社長は「昨年暮れの週刊誌報道で知った」。遠藤副会長は「昨年暮れに週刊誌に取材されて知った」。

港社長は事件から2カ月後の23年8月に、当時の編成制作担当だった大多亮専務（66）から報告を受けた。大多氏は24年6月に関西テレビの社長に就任した。港社長は「後任にきちんと申し送りをした。被害女性が仕事を離れるタイミングで、体調も良さそうだと思ったので昨年8月にお会いしました」と振り返った。「それで11月に中居氏に番組の打ち切りを通告した」と説明した。通告を受けた際の中居氏の反応について「私が通告したのではないので、どのようだったかは分からない。通告したと、報告を受けました」と話した。