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フジテレビ会見が露呈したもの「企業統治への深刻な理解の欠如」弁護士が痛烈皮肉「しいて評価」

日刊スポーツ / 2025年1月28日 11時56分

フジテレビの記者会見は午前2時21分過ぎに終了した。中央は港浩一社長(2025年1月28日撮影)

28日に放送されたテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)で、芸能界を引退した中居正広氏(52)の女性トラブルに社員が関与したなどと報じられた問題で、フジテレビが開いた記者会見での対応に、法律の専門家から痛烈な皮肉をまじえた「評価」が相次いだ。

会見は27日午後4時に始まり、日付をまたいで28日午前23分まで10時間23時間続く異例の展開となった。会見冒頭で、フジ・メディア・ホールディングス、株式会社フジテレビジョン代表取締役会長の嘉納修治氏(74)と港浩一氏(72)が、退任の意向を発表。このほか、遠藤龍之介同局取締役副会長(69)や金光修同HD代表取締役社長(70)、28日付でフジテレビの社長に就任したフジ・メディア・ホールディングス専務取締役の清水賢治氏(64)が出席したが、5人の回答に納得できない一部の記者が声を荒らげるなど、何度も紛糾する場面があった。

「モーニングショー」では約1時間にわたり、パネルコーナーで会見について詳報。リモート出演した大阪地検検事出身の亀井正貴弁護士は「1回目の(港氏の)会見からすると、人数や形式に制限をかけておらず、その意味では評価する。ただ日枝(久・相談役)さんという主役がいないという問題があった」と述べ、強い影響力を持つとされる日枝氏が会見に不在だったことを問題視した。

その上で「よく分かったのは、この問題でコンプライアンスのプロを対処の主体に充てていなかった。遠藤副会長はコンプライアンスの経験があるようで、この人の説明がいちばん分かりやすかったが、相対的に港社長やそのほかの人の説明は、それぞれの知見の見識のレベルがよく分かりました。ここに問題があるというのが」と指摘した。

番組の火曜コメンテーターを務める元フジテレビアナウンサーの菊間千乃弁護士はこの日、番組を欠席。代わりに出演した結城東輝弁護士は「時間制限でやったところのみが評価された。既定路線であろう社長や会長の辞任は別にサプライズでも何でもなく、社会全体が分かっていたところが発表された」と厳しく指摘。その上で「しいて評価するとすると、経営陣のコーポレートガバナンス(企業統治)に対する深刻な理解の欠如を露呈してくださったというところ。それと、かなり(会社の)内部統制システムに欠落があることが分かった」とも述べた。

「恐らく、しっかりしたルールや美しい文言の規定はあるんですが、コンプライアンス関連の運用が、実はできていないとが露呈したという意味で評価のできる、いろいろな問題のある事実が明らかになったことが(会見で)分かった」と指摘した。

亀井氏も「コンプライアンスが、まったく果たされていないことがはっきり分かった。(一連の問題が起きた時に)コンプラの専門家を入れておけば、問題に対処できていた可能性は相当あると思う」と述べるなど、2人の弁護士とも、今回のトラブルに対するフジテレビ側の対応に強い疑問を示した。

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