喫煙と認知症の関係は?

認知症ねっと / 2019年9月30日 10時0分

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2019年7月から学校や病院、児童福祉施設、行政機関の庁舎などは、屋内は完全禁煙、原則敷地内は禁煙¹⁾になったことはご存知でしょうか。喫煙は、がんや動脈硬化などの病気を引き起こすと言われてきましたが、喫煙と認知症の関係はあるのでしょうか。
今回は、喫煙と認知症の関係についてご説明します。

喫煙をしている本人は、がん、脳卒中、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患、動脈硬化、慢性閉塞性呼吸不全(COPD)、糖尿病、歯周病などの病気になりやすいと言われています。²⁾

喫煙と認知症の関係については、久山町研究³⁾によって明らかになりました。中年期と高齢期の喫煙は、認知症発症のリスクが有意に関連することや、中年期の喫煙はアルツハイマー型認知症と血管性認知症の発症リスクと有意に関連することが分かりました。

また、中年期から高齢期にかけて喫煙を続けていた人は、喫煙しなかった人より認知症になるリスクは高いものの、中年期に喫煙していても高齢期にやめた人は、リスクの増加はみられなかったという結果でした。

このように、現在喫煙していても今から禁煙することで、認知症の発症リスクを増やさないことにつながると言えます。

では、受動喫煙による影響はあるのでしょうか。受動喫煙とは、本人は喫煙をしていなくても、喫煙している人から吐き出された煙(呼出煙)や、たばこから立ち上る煙(副流煙)を吸い込んでしまうことを言います。

受動喫煙による影響は、がん、脳卒中、虚血性心疾患、乳幼児突然死症候群などが引き起こされることが明らかになっています。¹⁾また、動脈硬化、脳卒中、高血圧、糖尿病などは認知症の要因となります。

実際に喫煙していないのだから、受動喫煙のほうが害は軽いのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、受動喫煙を続けることで、大量の有害物質を吸い込むことになります。その結果、受動喫煙であっても、上記のような影響があると言われています。例えば、家族が毎日たばこを吸っている人や、喫煙スペースのある飲食店の従業員として働いている人は、自分がたばこを吸っていなくても、受動喫煙をしている状態になります。

厚生労働省における平成29年国民健康・栄養調査報告⁴⁾によると、喫煙しない人が受動喫煙に遭遇する機会は、飲食店42.4%、遊技場37.3%、路上31.3%、職場30.1%という結果でした。

健康増進法が改正されて、受動喫煙をなくすための取り組みが、2019年7月から学校や病院、公共施設などは一部施行され、2020年4月1日より全面施行されます。

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