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「出前館」会長・中村利江~「必ず世の中に役立つ」と創業

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年6月22日 8時10分

「出前館」会長・中村利江~「必ず世の中に役立つ」と創業

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に宅配ポータルサイト「出前館」会長の中村利江が出演。「出前館」を始めることになった経緯について語った。

中村利江

黒木)毎日さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺う「あさナビ」、今週のゲストは宅配ポータルサイト「出前館」会長の中村利江さんです。「出前館」はアプリやウェブで全国の加盟店のなかから、デリバリーして欲しい商品を検索、注文できる日本最大級の出前サイトでいらっしゃいます。この春は新型コロナウイルスの影響でデリバリーする方が多かったと思いますけれども、大忙しだったのではないですか?

中村)大忙しです。

黒木)自粛によって長い間、飲食店で食事をすることができなくなりました。そんななかで、出前館の存在は私たちにとっても、飲食店の方にとっても重要な存在です。この期間をどのように考えていらっしゃいましたか?

中村)もともと日本の飲食店というのは、イートインに偏っていました。イートインだけですと、ピークの時間にお客さんが集中するなど、いろいろな課題があったのです。世界を見ても、イートインだけでなく、デリバリーやテイクアウトをすることは重要だと思っていまして、その活動をやって来ました。

黒木)もう、ずいぶん前からやっていらっしゃるのですよね?

中村)今年(2020年)で創業20年です。

黒木)ネットがあまり普及していなかったころから。

中村)普及し始めたころから、「必ずこれは世の中に役立つお仕事になるな」と思っていました。

黒木)その先見の明はすごいです。

中村)20年もかかっていますし、まだ発展途上だと思っています。

黒木)そのように考えられたのは、何かきっかけがあったのですか?

中村)私の前職は、外食の大手お弁当チェーンのマーケティング責任者でした。日本の外食産業がちょうど20年前にピークを迎えていまして、これから売上がどんどん下がって行く、市場も縮小する、ということを感じていた時期でした。これからの飲食店は宅配、デリバリーに向かって行かないと成り立って行かないということを20年前、飲食店側の立場で感じていましたので、この事業をやりたいと思いました。

黒木)そこから立ち上げられたということですか?

中村)立ち上げは別の創業者がいらっしゃったのですけれども、そこに、最初は飲食店として加盟する立場から入らせていただいて、途中で立場が逆転してしまったという状況です。

黒木)経歴を拝見すると、学生時代にモーニングコール事業を立ち上げたというお話がありますが、学生さんたちのなかで、「朝、電話してくれると嬉しい」という声があって、それを実践されたわけですよね。

中村)そうです。サークルやアルバイトも面白かったのですけれども、「人に喜んでもらって、お金儲けがしたいな」と漠然と思っていたときに、ある男子学生が「朝、かわいい女の子の声で起こしてくれたら、ちょっとお金を払ってもいいよ」と発言していたのを聞いたので、かわいい女の子はたくさんいるな、と思ってはじめました。

黒木)ひらめきであったのかも知れませんけれども、実践されたところがすごい。それが後のデリバリー業につながって行ったのですね。

中村)社長を引き継がせていただいたときは、当社の売上は月に2万円しかありませんでした。

黒木)20年前というと、スマホもまだない時期ですね。

中村)いままでは電話で注文を取っていたと思うのですけれども、電話ではなく、インターネットで注文を取ったほうが、飲食店さんも売上が上がるし、ユーザーさんも便利になるのではないかと、考えてやりました。

黒木)軌道に乗ったのは、何年目くらいからですか?

中村)黒字になるのに4年間もかかりました。2年くらいでできるかなと思っていたのが、4年間もかかって、その間、家族にも迷惑をかけましたし、「けっこう長くかかってしまったな」という感じです。

黒木)その4年間は、「絶対にこれは役に立つ事業だ」、「皆さんの喜ぶ顔が見える」と、それだけでやっていらしたのですか?

中村)失敗して、次のことが思い浮かばなくなったら、そのときはやめたらいいかなと思っていたのですが、残念ながら、失敗しても失敗しても、「次にこうしたらいいのではないか」ということがどんどん思いついてしまう。それがもう出なくなって、泉が枯れてしまったら、そのときは諦めるべきだなと思ってやっていました。

中村利江

中村利江(なかむら・りえ)/ 宅配ポータルサイト「出前館」会長

■富山県高岡市出身。関西大学文学部卒業。
■大学在学中、学生を集めて「モーニングコール事業」を立ち上げ。
■卒業後、学生時代からアルバイトをしていた「リクルート」に就職。入社1年目でトップセールスとなり、「最優秀営業マン賞」を贈られる。
■リクルートを2年で退社。結婚・出産を経て1998年に「ハークスレイ」(ほっかほっか亭など運営)に入社。
■2001年に「出前館」の前身である「夢の街創造委員会」の取締役に就任。2002年には代表取締役社長に就任。
■出前館のビジネスモデルは面白いものだったが、開始当初は厳しい状況。しかし2005年に黒字化。2012年11月から現職。
■2020年6月12日付けで会長に就任。

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