高見沢俊彦~THE ALFEEとしていつまで3人でステージに立てるのか
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年7月31日 8時10分
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にTHE ALFEEの高見沢俊彦が出演。創作をするということについて語った。
黒木)今週のゲストはTHE ALFEEの高見沢俊彦さんです。改めて、高見沢さんが書かれた2作目の小説を紹介いたします。
高見沢)ありがとうございます。
黒木)文藝春秋から出版された『秘める恋、守る愛』という、ドイツのミュンヘンを舞台に、その街に滞在する娘の元を訪れた50代夫婦の姿。本当にドイツを旅している気持ちになりますし、家族それぞれの秘めた想いが錯綜していましたね。
高見沢)僕にとって家族というのは、いちばん遠い世界ですからね。そういう意味では書きがいがありました。
黒木)女性については、どのような想像力で書かれたのですか?
高見沢)女性の曲を書くときは、「男心の逆で行けばいいのかな」と、男性の裏返しのイメージで書くことがあるのですが、同じようにしたところもあります。また、これまでに読んで来た本、『アンナ・カレーニナ』や『ドクトル・ジバゴ』などに出て来る女性像が、自分のなかで多少影響している部分があるのかも知れないですね。
黒木)私は一癖も二癖もあって、「この人は何だ?」というキャラクターの方が演じてみたいと思うわけですよ。
高見沢)そうなのですね。なるほど。
黒木)いい人ほど難しいものはないですもの。
高見沢)そうなのか。
黒木)だから有希恵さんを見ていると、興味を持ってしまいます。「こんなときにこうするのか」と。夫にワインを飲ませて寝込ませたのか、というような。「これをドラマにしたら面白いのではないか」と思ってしまうのですよ。
高見沢)なるほど(笑)。
黒木)通り一遍だとやはり難しいのですよね。いい人とか、平凡とか。
高見沢)いろいろなタイプのキャラクターを演じて来たのですよね。
黒木)そうですね。作品で勉強して、役でいろいろと人生経験をして来ました。高見沢さんも音楽を書きながら、人生を学んだり、遊んだりしたのでしょう?
高見沢)ありますね。曲は書いた瞬間から僕の手を離れて、聴く人のものになります。曲を聴いた人から、「実は私はこの曲を聴いてこうなりました」と感想を言われると、「えっ! そうなのか」となるときがあります。僕はそんなつもりで書いたわけではなくても、聴いたご本人はそう受け止めたのかと。つくり手としては嬉しい限りです。そうやってその方の人生が豊かになれば、創作者として本望だと思います。
黒木)これからはコンサート・ツアーもありますものね。
高見沢)そうですね。
黒木)ツアーはいつごろから復活しそうですか?
高見沢)いまの状況では、まだ何とも言えないですね。ただ、まだ延期していますから、延期している限りは希望を持ってその日を待ちます。やはり希望がなければ世の中はダメですよね。自分なりの希望を打ち出して、それを提示して行こうと思います。ファンの方もお待たせしていますし。
黒木)これから3作目の小説にもチャレンジして、幅広い活動をされて行くのですね。
高見沢)後は、できるだけTHE ALFEEを持続させたいです。
黒木)まずは50周年。
高見沢)そうですね。いつまで3人でステージに立てるのかということもありますし、10代から同じ目線でいろいろなものを見て来たので、幾つになっても一緒に歌っていたいという気持ちは変わらないですね。
高見沢俊彦(たかみざわ・としひこ)/ミュージシャン
■1973年、明治学院大学キャンパスにて結成されたTHE ALFEEのリーダー。楽曲のほとんどを手掛ける。(高見沢俊彦/桜井賢/坂崎幸之助)
■1983年、シングル『メリーアン』がヒットして以降、現在に至るまで日本の音楽シーンを代表するバンドとして活躍。
■コンサート通算本数は日本のバンドとして最多の2700本を超え、現在も更新中。
■ソロ活動や楽曲提供、ラジオ番組などでも幅広く活動。
■2018年には『音叉(おんさ)』で作家デビューを果たす。
■2020年4月、小説第2弾として『秘める恋、守る愛』を出版。
<*2018年12月から「オール讀物」(文藝春秋刊)で連載>
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