“予約がとれない伝説の家政婦”が教える! 簡単に作れる「おうちフレンチ」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年7月31日 17時30分
「予約がとれない伝説の家政婦」として知られるタサン志麻さんが、上柳昌彦アナウンサーがパーソナリティを務める、ラジオ番組「上柳昌彦 あさぼらけ」内コーナー『食は生きる力 今朝も元気にいただきます』(ニッポン放送・毎週月曜・金曜 朝5時25分頃)に出演。“フランス料理はレストランで食べるもの”というイメージを覆す、家庭で簡単に作れるレシピや、衝撃を受けたフランスの食文化について語った。
志麻さんは調理師専門学校を卒業後、フランスのミシュラン三ツ星レストランでの研修を修了し、帰国後は老舗フレンチレストランなどに15年勤務。2015年にフリーランスの家政婦として独立して、各家庭の家族構成や好みに応じた料理が評判を呼び「予約がとれない伝説の家政婦」としてメディアから注目され、『ちょっとフレンチなおうち仕事』(ワニブックス)、『志麻さんのプレミアムな作りおき』(ダイヤモンド社)などのレシピ本を出版。
■作ることを頑張らず、食べることを楽しむ
フランス人は家でご飯を食べることを日々楽しみにしています。でも、家で作っているものに目を向けると、大したものは作っていないんです(笑)。気の抜けた感じというか 、食べることがメインで、作ることには力を入れていなかったです。それを見た時、『なんていい文化なんだろう!』と思いました。
友人の家に招かれた時、最初に出てくるのはお皿にハムがペロッと乗って、その上にピクルスがパラパラと乗っているだけ。作っている人もそれをつまみながら、テーブルに着いて、メインディッシュのローストチキンができるのを待つので、作っている人も一緒にご飯を食べている、という感じでした。焼きあがったらテーブルの真ん中に置いて取り分け、みんなで食べます。
びっくりしたのは、作る人が食事に参加していること。私の母も料理好きで、常にキッチンに立っているイメージで、最後に席に着いて、最初に立ち上がって洗い物を始める……そんなイメージがガサガサっと崩れました。作る負担がすごく少なくて、楽しそうに食事をする姿に衝撃を受けました。
■誰でも作れるフランス料理
フランス料理には、すごく簡単な「ブレゼ」という調理法があって、訳すと「蒸し煮」です。
(1)鶏肉、豚肉、牛肉など、好きな肉を用意。こま肉や塊のどちらでもOK。
(2)肉を、塩とコショウでしっかり味をつける。
(3)キャベツ、だいこん、にんじん、じゃがいも等、好きな野菜を適当な大きさに切る。
(4)鍋に、野菜→肉→野菜……の順に重ねて入れていく。(※水分が出て焦げにくくなるので、野菜を一番下にする)
(5)水を200c入れる。(※キリッとした味にしたければ、白ワインを100cc、水を100ccにする)
(6)コンソメを1つ入れ、蓋をして弱火でコトコト40~45分煮て完成!
分量はそんなに大切じゃないと思っていて、少量の水分で煮るということが大切。目安でさっさと入れて大丈夫です。ブレゼは、野菜は甘くなるし、お肉は柔らかくなるし、火にかけてしまえば他の家事をしたり、もう1品サラダを作ったり、すごく楽なメニューです。この調理法を覚えておけば、『今日は鶏肉とじゃがいもでやってみようかな?』とか、肉も野菜も何でもいいので、何通りもの料理ができます。
■フランス料理に欠かせない「じゃがいものピューレ」
~じゃがいものピューレの作り方~
(1)じゃがいもを煮る。
(2)じゃがいもをザルでこす。
(3)牛乳やバターを入れて、好きな固さにする。
時間がないときは、粗く潰したものでもぜんぜん大丈夫です。ピューレは、前日に残ったカレーと一緒にグラタンにしたり、ミートソースと一緒にグラタンにしてもおいしいです。他にも、牛乳を多めに入れ、とろっとした感じに伸ばして、これをソース代わりにソテーした豚肉に添えるだけで、凄くおいしく見えます。逆に、ピューレを固めに仕上げるとコロッケに使えるし、ピューレは冷凍保存が可能。とにかくいろんな使い方ができるので、フランス人にとって無くてはならない存在なんです。
■離乳食いらずのフランス料理
日本では子供の離乳食をわざわざお母さんが別で作っていますが、フランス料理はピューレとか、じっくり煮たブレゼといった料理があるので、大人も子供も同じものを楽しめます。親と同じものを「おいしいね」って言ったり、親がおいしく食べる姿を見ていれば、食べることが絶対に楽しくなると思うんです。ちょっとした作り方の違いだと思うんですが、素材を柔らかく仕上げる調理法がフランス料理には多く、子供と大人が同じものを楽しめます。
この他にも番組では、食べものの好き嫌いに対する考え、料理を作り置きするときのポイント、おいしくて消化も良く、夜食にぴったりのレシピも紹介。フランスの食卓で感じたアットホームな雰囲気、力を入れずに作れるフランス料理に惹かれたという志麻さん。食文化発祥の地の知恵を少し取り入れたら、いつもの食卓がより幸せな時間に変わるかもしれない。
タサン志麻さんと、上柳昌彦アナウンサーの詳しいトーク内容は、「食は生きる力今朝も元気にいただきます」特設コーナーHPから、いつでも聞くことが可能だ。
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