作家・まさきとしか~創作教室で短編を書いたら人生で初めて褒められた
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月4日 8時10分
![作家・まさきとしか~創作教室で短編を書いたら人生で初めて褒められた](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_237509_0-small.jpg)
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に作家のまさきとしかが出演。小説を書くことになった経緯について語った。
![](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2020/08/TAMA7461-2.jpg)
まさきとしか
黒木)今週のゲストは作家のまさきとしかさんです。まさきさんは2007年に『散る咲く巡る』で第41回北海道新聞文学賞を受賞なさってから、数々のミステリー小説を書かれています。独身でいらっしゃいますが、母親の気持ちというものも、深く追求して書かれています。想像で書かれているのですか?
まさき)想像ですね。むしろ、母親の経験がないので、子どもの目線で母親を描けるのではないかと自分では思っています。
黒木)小さいころから文章を書いたり、本を読んだりすることはお好きだったのですか?
まさき)小学生のころは、家に児童向けの『世界名作全集』がありました。『若草物語』や『小公女セーラ』など、気に入ったものを繰り返し読んで、頭のなかで勝手にアレンジし、妄想して楽しんでいました。中学生になるとSF小説を読むようになり、特に星新一さんのショートショートが好きで、星新一さんの本はすべて読みました。クラスに同じようにSFが好きな友達がいて、彼女と交換日記ならぬ、交換SF小説をしていました。
黒木)そのころから創作していらしたのですか?
まさき)そのときは友達の方が「やろう」という感じで、私はそれほど小説を書いていませんでした。小学生のときに童話風のものを書きましたが、中学生になってその友達に誘われなかったら、書いていなかったと思います。ただ、読書体験は中学生で終わってしまって、高校生になると遊ぶことに夢中になり、それから10年以上、本とは無縁の生活を続けていました。小説家としては読書体験が乏しいと思います。
黒木)そうなのですね。でも、あるとき藤堂志津子さんの小説を読んで、川辺為三さんの創作教室に行かれることになったのは、書いてみようという気持ちになったからですか?
まさき)私は大学を出て、何年もフリーターをしていたのですが、無職の時代もありました。無職のときにあまりにも暇だから、何か習い事をしてみようと思いました。そこで新聞を開くと、カルチャースクールの案内があり、小説を教えてくれる創作教室というものが目につきまして、その先生が藤堂志津子さんを世に出したと言われる川辺為三先生でした。初めは小説を自分で書くつもりはなく、藤堂志津子さんが好きだったので、川辺先生に会ってみたい、という冷やかしのような気持ちで受けてみたのです。そうしたら、創作教室というのは、書きたい人が30枚ほどの短編を書いて、その短編を先生や生徒みんなで批評するというスタイルでした。せっかくだから書いてみようと思い、書いたら思いがけず褒められました。それまでの私の人生は本当にダメ人間で、褒められたことなどなかったので、「もしかして、私、小説を書く才能があるのかな」と勘違いしてしまい、その勘違いが小説を書くきっかけになりました。
黒木)本当にひょんなことで。お好きな作家さんを育てた方という偶然も、偶然ではなかったのかも知れないですね。
まさき)その教室では、『平場の月』がベストセラーになった朝倉かすみさんも習っていて、同期です。
![](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2020/08/14a7934fec7cebbe6992406505465371.jpg)
『あの日、君は何をした』
まさきとしか/作家
■1965年、東京都生まれ。北海道・札幌育ち。札幌市に在住。
■2007年、『散る咲く巡る』で第41回北海道新聞文学賞を受賞。
■2013年、母親の子どもに対する歪んだ愛情を描いたミステリー『完璧な母親』が刊行され話題になる。
■他の著書に『夜の空の星の』『熊金家のひとり娘』『大人になれない』『いちばん悲しい』『ゆりかごに聞く』『屑の結晶』などがある。
■最新刊は『あの日、君は何をした』(小学館文庫)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「千年古びない浮気描写」の妙を角田光代と語る 源氏物語の新訳に挑んだ5年がもたらしたもの
東洋経済オンライン / 2024年6月25日 9時0分
-
「就活の仕組みが適当すぎはしないか?」「就活はうまくいったけど、肝心の仕事はさっぱりダメ」受験、就活、出世競争……京大文学部の二人が激化する競争社会にツッコミ「これ、なにやらされてるんやろ?」【三宅香帆×佐川恭一対談 前編】
集英社オンライン / 2024年6月22日 11時0分
-
作家・津村記久子さんと楽しむ「読書感想文」 6月29日(土)開催!
PR TIMES / 2024年6月21日 18時40分
-
◆2024年度織田作之助青春賞募集を開始◆関西大学が全国の若者の小説創作を応援~24歳以下の書いた短編小説が対象、昨年の応募は336点~
Digital PR Platform / 2024年6月7日 20時5分
-
◆2024年度織田作之助青春賞募集を開始◆関西大学が全国の若者の小説創作を応援
PR TIMES / 2024年6月7日 16時45分
ランキング
-
1「大正製薬の広告炎上?」怒る人は本当に多いのか 企業はネットでの批判に翻弄されるべきではない
東洋経済オンライン / 2024年7月5日 18時40分
-
2不倫相談士は見た 第2回 PTAは不倫の温床? 恋に狂った妻には届かない“ダブル不倫の絶対ルール”とは
マイナビニュース / 2024年7月4日 16時0分
-
3宝くじに当たる「確率」ってどれくらいなの?
オールアバウト / 2024年7月5日 21時40分
-
4ワークマンの「暑い日に履きたい、通気性抜群のシューズ」3選 980円の「ボーンサンダル」はカワイイ&歩きやすい
Fav-Log by ITmedia / 2024年7月4日 5時55分
-
5日産新型「セレナ“ミニ”」登場は? シエンタ&フリード対抗の「小型ミニバン」は? 実はあった「小さな3列車」 ユーザーの声いかに
くるまのニュース / 2024年7月6日 7時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)