世界でも赤ちゃんが飲めるお茶は麦茶だけ
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月13日 8時10分
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に麦茶のスペシャリスト、三栄興産株式会社・代表取締役社長の緒方哲哉が出演。海外での麦茶の評価について語った。
黒木)今週のゲストは麦茶のスペシャリスト、三栄興産株式会社・代表取締役社長の緒方哲哉さんです。現在、15の国と地域に麦茶を輸出していらっしゃる緒方さんですが、輸出する国に合わせて麦茶の味わいを変えているということです。
緒方)東南アジアに行ったときに、甘いコーヒーを飲んだことはありませんか? ベトナムや東南アジアでは、コーヒーに練乳を入れて飲む習慣があるのです。麦茶もコーヒーのような味なので、少し濃く出して、練乳を入れてみたり、いろいろなことをしました。
黒木)そのときはいかがでしたか?
緒方)賛否両論でした。
黒木)濃い麦茶に練乳。合いそうな気がしますけれど。
緒方)麦茶を濃く抽出すると、コーヒーに近い味になります。よくうちでもやっていたのが、それを寒天やゼラチンで固めて、砂糖を入れ、ミルクをかけて食べるというものです。
黒木)美味しそう。
緒方)まるでコーヒーゼリーですね(笑)。
黒木)麦茶ゼリー(笑)。
緒方)ええ。
黒木)ベトナムでは賛否両論だったということですが、その後ベトナムへの輸出はどうなさったのですか?
緒方)日本での飲み方も含めて、いろいろな飲み方がありますという伝え方をしました。その後、ベトナムは子供用品専門店で扱っていただきまして、日本では赤ちゃんが飲むという習慣を評価してくださり、いまでも売られています。
黒木)赤ちゃんも飲めるお茶は珍しいということで。
緒方)そうですね。世界で探しても、私も聞いたことがないですね。
黒木)日本と同じようなスタイルで麦茶を飲む国はあるのですか?
緒方)韓国ではとうもろこしのお茶と同じように、麦茶が通常飲まれているみたいです。中国でも、大昔にはないと聞いているのですが、日本の企業がつくらせたりして、そのノウハウが伝わったようで、中国国内の小売店ではローカルでもけっこう売られています。
黒木)シンガポールで、少し味を失敗してしまった経験があると伺ったのですが。
緒方)そうなのです。シンガポールも甘いコーヒーをたくさん飲むので、練乳を入れてチャレンジしたのですが、「おいしくない」と言われてしまいました。結局、暖かい麦茶を提案することで評価はいただきました。
黒木)シンガポールでは、健康に注意している方々が多いと聞きましたけれども。
緒方)富裕層の方がたくさんいらっしゃいますから、あの土地には美味しいものがたくさんあるようで、成人病が深刻な問題みたいですね。
黒木)なるほど。だからノンカフェイン、ノンカロリーの飲み物が、シンガポールの方々に愛された理由でもあったということですね。
緒方)よく「麦茶は何がいいのか」と聞かれるのですが、「日本人は毎日、朝から晩まで飲んでいます」と答えるようにしています。
緒方哲哉(おがた・てつや)/三栄興産株式会社 代表取締役社長
<三栄興産株式会社>
■1965年創業。自社焙煎の麦茶を国内販売する焙煎工場として発足。
■佐賀県は国内有数の大麦の産地。麦茶の原材料となる二条大麦の生産量は日本一。
■以来、佐賀県で麦茶本来の美味しさと香ばしさを追求。
■2010年ごろから麦茶の海外への輸出を開始。当初の輸出先は香港とハワイ。
■現在の輸出先は15の国と地域。中国、香港、台湾、マカオ、ベトナム、マレーシア、タイ、シンガポール、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ポーランド、スペイン、ロシア。海外での売り上げは全体の1割。健康志向を追い風に海外販路を拡大。
■麦茶の他にも、緑茶と相性の良い玄米茶の素、自然の野草を火入れ加工して仕上げる健康茶、厳選して仕上げる中国茶など、紅茶以外の茶色いお茶を取り扱っている。
■緒方哲哉さんは3代目社長。2014年に就任。
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