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コロナ禍における学校の役割 感染症等の追跡に役立つ「学校等欠席者サーベイランス」とは

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月17日 12時20分

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ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(8月16日放送)に、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会メンバーであり、川崎市健康安全研究所・所長の岡部信彦が出演。コロナ禍における学校の役割や、「学校等欠席者サーベイランス」について語った。

ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」

淵澤由樹(アシスタント):今回は、「コロナ禍における学校の役割」というテーマでお話を伺います。世界的に見ても、日本の学校での「衛生教育」はトップクラスだそうですね。

岡部:そう思います。例えば日本の学校では、手を洗ったり、うがいをしたり、給食のときはマスクをする、幼稚園では手を洗うことなどを先生が教えています。そういう写真を外国に持って行って見せると、みんな驚くのです。衛生教育が普段の教育のなかに入っていると、すぐに効果が出るわけではありませんが、清潔な生活が身についていれば、ずいぶん差が出て来ると思うのです。

淵澤:具体的には何かありますか?

岡部:例えば、健康診断をきちんとやっていることです。アメリカではスクールナース、日本では養護教諭などが、学校に密着して子供達の様子を見て行く。さらに、そこには学校医の先生方が関わるシステムがあり、病気の動きを抑えるということが学校教育のなかで行われているのは、いい点だと思います。

淵澤:地域で流行る病気や、流行りそうな病気の情報をしっかりと把握するシステム「学校等欠席者サーベイランス」について、詳しく教えてください。

岡部:サーベイランスとは、病気を追いかけるということです。例えば、腸管出血性大腸菌やノロウイルス、はしかなどにかかった場合、病名がわかってから届けます。病名がわかるのは、罹患してしばらく経ってからですよね。でも学校を休むのは、熱が出た、カラダに発疹が出た、お腹が痛いなどの症状で休みます。感染症は拡がりやすいので、たった1人の子が「気分が悪いので休みました」となっても、翌日に何人も吐くような症状の子が出た場合、流行しそうな病気の可能性があります。それがそのクラスだけなのか、別のクラスでもそうなのか、隣の学校ではどうなのか? それをわかりやすくするために、病名が決まらなくても、症状が出た人には届けてもらってデータを集めておくと、病気の動きがある程度わかる。これが「学校等欠席者サーベイランス」というものです。

淵澤:全国では、どのくらいの学校が参加しているのですか?

岡部:法律や規則で決まっているわけではないので、「これはいい」と思っていただいた学校が参加しています。地域によって違いますが、3分の2くらいです。最初は登録などが大変かも知れませんが、やってみると大変便利なシステムだと思っています。

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