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日本野鳥の会・レンジャー 嶋村早樹~バードウォッチングをしたいと思ったら

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月19日 8時10分

日本野鳥の会・レンジャー 嶋村早樹~バードウォッチングをしたいと思ったら

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に日本野鳥の会・レンジャーの嶋村早樹が出演。バードウォッチングの楽しみ方について語った。

嶋村早樹

黒木)今週のゲストは日本野鳥の会でレンジャーとして活動されている、嶋村早樹さんです。バードウォッチングのいちばんの楽しみ方を、今回は教えていただきたいと思います。

嶋村)バードウォッチングが本当にいいなと思うのは、最初は手ぶらで何もなくても始められるところです。通勤中に見える電柱の上にいる鳥や、家のなかから見える鳥など、意識するだけでいろいろな鳥が目に入って来ます。まずは、何も持たなくてよいので、意識を向ける、声を聴く、目を向けてみるということをやってみてください。

黒木)身近なところから始めてみるということですね。

嶋村)さらに鳥が気になれば、双眼鏡や図鑑が欲しくなります。双眼鏡で実際に鳥を見ると、「こんなにもきれいだったのか」と驚きます。双眼鏡は小さいものでもよいので、手に入れて、図鑑を持って見てみる。山や海に行って見るということも、ぜひ試してください。

黒木)街のなかでもできるということですね。

嶋村)姿が見えなくても、声を聴くだけで楽しい気持ちになります。生活が豊かになります。

黒木)カラスのように、特徴のある鳥というのは他にもいますか?

嶋村)日本三鳴鳥という、声のきれいな三羽の鳥がいます。ウグイスと、夏にやって来る青い鳥のオオルリ、夏の山で聴くことのできる「ヒン、カラララ」と澄んだ声で鳴くコマドリの三羽です。

黒木)オオルリは、どのような鳴き声なのですか?

嶋村)さわやかな高原のような感じです。

黒木)鳴き声はお手元にある鳥図鑑で確認できるのですか?

嶋村)鳴き声タッチペンという、声が聴ける道具があります。鳥の声はとても多いので、観察に行っても何の鳥の声なのかわからないということがあります。そういうときに、これでタッチして「どれだろう」と探すことができます。

黒木)声で何の鳥かを知るのですね。

嶋村)夏は木が茂ってしまい、鳥の姿が見えないことがあります。そうしたときには、声だけで楽しむこともできます。

黒木)それは優れものですね。

嶋村)重宝します。

黒木)街では、カラスは怖い存在ですが、どのように受けとられていますか?

嶋村)私が個人的にバードウォッチングを見始めたきっかけは、いくつかあるのですが、その1つがカラスでした。カラスがテニスボールで遊んでいるのを見たのです。1羽でボールをポーンと投げて、それを拾い、また投げてというように遊んでいました。

黒木)えー!

嶋村)それを見たときに「鳥も遊ぶんだ!」と衝撃を受けて、そこから行動を観察することは面白いなと思い始めました。カラスも頭のよい鳥で、いろいろな行動をして面白いので、優しい目で見てあげて欲しいと思います。

黒木)たまに頭を突かれる方がいらっしゃるのですが、何かあるのでしょうね。

嶋村)カラスも子供を育てるのに必死なので、そうした行動をするのは、特に春や夏だけです。子育て中に、自分の子供が危ないと思うとします。

黒木)でも、何もしていないのに突いて来ることがありますよね?

嶋村)何もしていないのですが、巣に近づかれると不安になり、そうした行動を取ります。間近を「びゅん」と飛んだり、木の枝をカツンカツンと叩いたりして、事前に威嚇や警戒をしたりもします。そうしたときには近づかないであげてください。

黒木)近づかないことが大切ですね。怖々と横を通り過ぎたりすることもあります。

嶋村)そうですね。なるべく目を合わせないで、素早く通り過ぎる配慮をしてあげたいなと思っています。

小冊子『ゼロからわかる バードウォッチングBOOK』(発行:日本野鳥の会)

嶋村早樹(しまむら・さき)/日本野鳥の会 レンジャー

【日本野鳥の会】
■野鳥の保護・調査研究、自然環境の保護を目的として創立された会員制の公益財団法人。
■1934年に創立。2011年に公益財団法人化された。
■会員数:約3万5000人/サポーター数:約1万6000人
■事業の大きな柱は2つ。
(1)野鳥や自然を守る事業
・野鳥保護区の拡大と維持管理
・IBA基準生息地の保全
・絶滅のおそれのあるツル類などの保護―― など
(2)野鳥や自然を大切に思う心を伝える事業
・サンクチュアリなどでの野鳥ファン拡大
・入門用冊子類の配布や広報
・ハンディ図鑑の販売
・ティーチャーズガイドの発行―― など

【レンジャーとは……】
■レンジャーは「人と自然の架け橋となる存在」。
■野生鳥獣の生息地の保全と、人と自然のふれあいの場という大きな役割を持つ自然保護のための場所(サンクチュアリ)での活動が主軸。
■サンクチュアリの自然を守るために、自然の調査や管理をしつつ、来訪者が自然と触れ合えるように自然体験の手助けを行っている。
■全国7ヵ所あるサンクチュアリに、1ヵ所につき2~10人のレンジャーが配置される。嶋村さんは東京港野鳥公園レンジャーとして活動。

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