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浜松で41.1℃ 国内最高タイ記録……『命にかかわる危険な暑さ』とは一体?

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月18日 6時50分

浜松で41.1℃ 国内最高タイ記録……『命にかかわる危険な暑さ』とは一体?

静岡県浜松市で8月17日、午後0時10分に41.1℃を観測した。2018年に埼玉県熊谷市で記録した、41.1℃に並び国内最高気温のタイ記録となった。

キャスターの辛坊治郎がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」の同日の放送では、日本気象協会の徳田留美気象予報士に、この猛暑の要因と今後の見込みなどについて訊いた。

ニッポン放送 NEWS ONLINE

日本付近に張り出す高気圧の勢力が例年よりもかなり強い

増山さやかアナウンサー)暑い日が続いていますね。

辛坊)暑いといえば埼玉・熊谷。その熊谷が記録した日本一の記録にタイ記録が出てしまったということですね。熊谷が暑いのは知っていましたが、浜松が暑いのはなんとなく太平洋側で目の前が海でというイメージが。

徳田)そうですね。海風が吹きそうな感じがしますよね。

辛坊)そうなんです。なぜ41.1℃になってしまったのですか?

徳田)まず浜松の気温が上がった理由は、日本付近に張り出す高気圧の勢力が例年よりもかなり強いことがいちばんの要因です。とくに浜松はその高気圧の中心に近いため、より気温が上がりやすくなっているという状況です。

辛坊)高気圧、いわゆる太平洋高気圧の中心が浜松あたりにあるということですか?

徳田)そうです。

辛坊)今年はなぜそんなにも太平洋高気圧が強いのですか?

徳田)それは太平洋高気圧と、もうひとつチベット高気圧というものがありましてそれが二つ重なり、いつもの年よりもかなり背が高く、しっかりとした高気圧になっています。そのために気温が高くなっているという状況です。

浜名湖

海沿いの浜松の気温がここまで上がるのは尋常ではない

辛坊)名古屋や岐阜に10年ほどずっと講演に行っています。夏というのはあまり報道がされませんが、浜松だけでなく、中部地方はとっても暑かったりしますよね。

徳田)とくに内陸のあたりが、海風が入らないため暑いということもあります。

辛坊)それは昔からなのですか?それとも最近の傾向なのでしょうか?

徳田)昔から岐阜県の多治見のあたりは、結構気温が上がりやすいです。

辛坊)埼玉県の熊谷市がそんなにも暑くなる理由はなぜでしょうか?

徳田)今回は中心が偶然、浜松市のあたりなのですが、もう少し中心が関東の上のあたりにあることもあります。そうなると、熊谷も内陸にありますので日本一の気温になることもあります。

辛坊)海沿いよりも内陸のほうが気温は上がりやすい。

徳田)はい。海沿いは海風が入ると気温が下がりやすくなります。

辛坊)そのことを考えると、海沿いの浜松の気温がそこまで上がるというのは尋常ではないということですね。

徳田)そういうことになりますね。

ニッポン放送 NEWS ONLINE

“命にかかわる危険な暑さ”とは

辛坊)今後はどのようになっていきそうですか?

徳田)関東ですと、しばらくの間は平年よりも気温が高い日が続きます。今週ではとくに木曜日頃にかなり強い空気が入ってきますので、猛暑日の地点はかなり多くなりそうです。熊谷も37℃の予想になっています。

辛坊)やはり熊谷も暑くなるのですね。どうなのでしょう、今季41.1℃をどこかほかの地点も含めて超えるのでしょうか?

徳田)どんどんと予想気温よりも上がってしまうことが最近では多いので、もしかするとこの先も40℃近くまで上がる可能性はありますね。

辛坊)人間は40℃くらいの気温で外にいるとどうなってしまうのでしょうか?

徳田)体温を超えるような気温ですと、かなり危険という表現をします。熱中症の危険がかなり高くなると思います。

辛坊)テレビのニュースでは命にかかわる危険な暑さといいますよね。これはよく使われる気象用語なのですか?

徳田)正式な気象用語ではないのですが、気象予報士はだいたい37℃くらいになるとこの表現を使いだします。最近よく使いだしましたね。

辛坊)昔は、なかったような記憶がありますね。

徳田)ここ2、3年で増えた気がしますよね。

辛坊)昔はそんな気温がなかったのか、この用語を使わなかったのか、どちらなのですか?

徳田)ここまで40度近くまで上がる年が多くはありませんでした。ここ3年で毎日、40℃を超える年が3年連続続いているのですがそれがはじめてです。ということは、どんどんと気温が上がって来ているという状況です。

辛坊)それは地球温暖化の影響、ヒートアイランド現象のどちらなのですか?

徳田)温暖化がいちばんの原因とは言われています。

辛坊)そういうことならば、このままどんどんと気温が上がる可能性があるということですね。徳田さんはどのくらいまで上がると思いますか?

徳田)計算では45℃という計算も出ているようですね。

増山)45℃。すごいところまで上がってしまう可能性があるのですね。

台風19号 千曲川(左)の決壊現場。濁流が長野市側の住宅地(右)を襲った=2019年10月13日午前11時47分、長野市 写真提供:産経新聞社

暑さが落ち着くと、つぎは台風が心配

増山)いわゆる熱中症対策として、水分と塩分を取るというのがありますが、やはりもっと気を付けなければならないようなことはありますか?

徳田)ここまで暑くなると、不要不急の外出は控えて、冷房の効いた室内で過ごすことがいちばんです。そして、のどが渇く前に水分補給をしてください。

辛坊)これだけ気温が高くなっていると水面の気温が上がる。そうなると大きな台風がくる可能性のようなものもありますか?

徳田)今後そうなります。暑さが落ち着くと、つぎは台風が心配にはなります。

増山)暑さも台風に関してもこれから十分に気を付けていかなければなりませんね。

辛坊)それに加えてコロナがありますので、今年の夏は大変ですね。

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