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日本野鳥の会・レンジャー 嶋村早樹~都会の子どもに自然を教えるということ

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月21日 8時10分

日本野鳥の会・レンジャー 嶋村早樹~都会の子どもに自然を教えるということ

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に日本野鳥の会・レンジャーの嶋村早樹が出演。今後の目標について語った。

嶋村早樹

黒木)今週のゲストは日本野鳥の会でレンジャーとして活動されている、嶋村早樹さんです。野鳥と自然の魅力を伝えていらっしゃる嶋村さんですが、これからの目標や夢はありますか?

嶋村)私がレンジャーになりたいと思ったのは、自然が面白い、不思議だ、大切だということを伝える仕事がしたいと思ったからです。ですので、そうした活動にはずっと携わって行きたいと思っています。そういうことは頭でっかちに解説するより、体験が大切だと思うので、いろいろなところで自然を体験してもらう、感動してもらうという活動をしたいです。

黒木)都会に住む子供たちは、自然に触れ合うということがなかなかないでしょうからね。

嶋村)自分が田舎から出て来て、東京でレンジャーになったとき、そこにすごく驚きました。カマキリの卵を見たことがない、虫を触ったことがないという子がたくさんいました。観察会をしても、最初の30分は怖くて触れないという子供たちが、どこでも何人かはいます。しかし、一緒に遊んでいるうちに慣れるのが早く、帰るころには、誰よりも虫に触っている子供になったりします。「見るのが楽しい」「虫を捕るのが楽しい」と変わって行くのが面白いので、そういう場はずっとつくって行きたいと思っています。

黒木)自然と触れ合う時間が大切だということが、結局は環境を守る気持ちに変わって行くということですね。

嶋村)そうですね。まずは親しんでもらう。

黒木)鳥のなかで、嶋村さんがいちばん好きな鳥は何ですか?

嶋村)ウソという鳥です。

黒木)面白い名前の鳥がいるのですね。

嶋村)口笛のような鳴き方をするので、昔の言葉で口笛のことを「嘯(うそ)吹く」と言うのですが、そこからウソという名前がつきました。

黒木)嶋村さんがいらっしゃる、東京港野鳥公園にもいるのですか?

嶋村)それがほとんど来ません。数年に1回来ればいいくらいです。身近なところでは、ツバメも大好きです。鳥全般が好きですね。

黒木)ツバメはものすごく長い距離を渡って行くのですよね? 日本に来て、またどこかへ行く。

嶋村)何千キロの旅をして来たのだろうと、考えただけでワクワクします。

小冊子『おさんぽ鳥図鑑』(発行:日本野鳥の会)

嶋村早樹(しまむら・さき)/日本野鳥の会 レンジャー

【日本野鳥の会】
■野鳥の保護・調査研究、自然環境の保護を目的として創立された会員制の公益財団法人。
■1934年に創立。2011年に公益財団法人化された。
■会員数:約3万5000人/サポーター数:約1万6000人
■事業の大きな柱は2つ。
(1)野鳥や自然を守る事業
・野鳥保護区の拡大と維持管理
・IBA基準生息地の保全
・絶滅のおそれのあるツル類などの保護―― など
(2)野鳥や自然を大切に思う心を伝える事業
・サンクチュアリなどでの野鳥ファン拡大
・入門用冊子類の配布や広報
・ハンディ図鑑の販売
・ティーチャーズガイドの発行―― など

【レンジャーとは……】
■レンジャーは「人と自然の架け橋となる存在」。
■野生鳥獣の生息地の保全と、人と自然のふれあいの場という大きな役割を持つ自然保護のための場所(サンクチュアリ)での活動が主軸。
■サンクチュアリの自然を守るために、自然の調査や管理をしつつ、来訪者が自然と触れ合えるように自然体験の手助けを行っている。
■全国7ヵ所あるサンクチュアリに、1ヵ所につき2~10人のレンジャーが配置される。嶋村さんは東京港野鳥公園レンジャーとして活動。

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