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横田早紀江さん 単独インタビュー(2) 43年も経つなかで、日本政府に“望むこと”

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月19日 17時50分

横田早紀江さん 単独インタビュー(2)  43年も経つなかで、日本政府に“望むこと”

【横田早紀江さんが会見】 横田滋さんが亡くなったことを受け、記者会見する妻の早紀江さん=9日午後、東京都千代田区

ニッポン放送「垣花正あなたとハッピー!」(8月18日放送)に北朝鮮による拉致被害者である横田めぐみさんのお母様の横田早紀江さんが出演。垣花正による単独インタビューが実現した。

【横田早紀江さんが会見】横田滋さんが亡くなったことを受け、記者会見する妻の早紀江さん=2020年6月9日午後、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

日本はなぜこんなに重大なことを長い年月、何もできないのだろう

拉致被害者の親世代は、いまや有本恵子さんの父である明弘さんと、横田早紀江さんのお2人だけとなった。その横田早紀江さんが、未だに拉致被害者問題を解決できない日本という国について語った。

垣花)安倍政権が長期政権になりましたが、残りの任期があと1年足らずとなりました。日本という国に対して、どう思われますか?

横田)いま急に思ったのではなくて、43年もかかりましたから、私たちのような親にしか言えないことですが、その都度「なぜこんなに呑気なんだろう」と思いながらやって来ました。「わからないですね。すみませんね」という返事だけでしょう。私の父もそうでしたけれど、昔の日本人は自らにも、子どもにも厳しくきちっとしていました。日本人としての素地のようなものがありましたが、そういうものがなくなってしまったのかな、という不思議な感覚です。自分は立派でもないですし、同じようなものなのですが、これまで過ごして来たなかで、「なぜこんなに重大なことを長い年月、何もできないのだろう」と思います。

垣花)これはある意味、ひとり1人ですよね。政治や政府だけではなく。

横田)大人の、親の感覚でなければわからないところです。この問題は。

横田早紀江さん(左)と垣花正アナウンサー

安倍総理には北朝鮮に乗り込んで、拉致被害者を連れ戻して欲しい

垣花)これも極論かも知れませんけれども、安倍総理にはもう1度、北朝鮮に乗り込んで行って、拉致被害者を連れ戻して欲しいですか?

横田)そう思っていますよ、みんな。

垣花)日朝首脳会談の再開というのは。

横田)必ずしないといけないし、トランプ大統領も拉致被害についてあれほど言ってくださったところまで来て、いろいろな国々もわかっていますから、みんなが団結して一緒にやってくださればいいのだけれども。

垣花)時間が経ってしまうと、北朝鮮が核武装してしまう。

横田)何か起きたら、もっと大変ですしね。

【有本嘉代子さん死去】拉致被害者有本恵子さんの母で、亡くなった嘉代子さんの遺影と共に記者会見に臨む夫の明弘さん(左から2人目)ら=2020年2月6日午後、神戸市兵庫区 写真提供:産経新聞社

活動はもう私たちの世代まででいい

垣花)ましてや、いま拉致被害者の親世代でご存命なのが、有本さんのお父さんと、早紀江さんのお2人だけです。

横田)この前までは、うちの主人と嘉代子さんもよく電話をかけて、お話ししていたのですけれども、次から次へと仲のいい方もみんな病気になって、亡くなって行くので本当に寂しいです。

垣花)早紀江さんも1400回以上、滋さんと講演をなさって来ましたが、これからは年齢も都合もあるでしょうから、前ほど精力的に講演ができないかも知れません。

横田)もう歳で声が出なくなって来たのです。でも、息子たちにいろいろと講演依頼をくださるのです。あちらも「可哀想だから」と一生懸命に言ってくださるので、行ってしまうのですよね。でも、「みんな具合が悪くなるから、もう私たちのところ(世代)でいいんだから」と、有本さんのお父さんも同じことを言っています。おかしいでしょう、親が40数年間もかけて頑張って来て、それで「まだ解決ができません」というのは。あれほどたくさんの人たちがいるのに。それで、「次の世代の人がまた言ってください」と。「もう、そんなことはしなくていいですよ」と政府が言うのが本当ですよ。

「総理訪朝緊急国民大集会・横田めぐみさんたちを救出するぞ!第4回国民大集会」 解放を訴える横田めぐみさんの父・横田滋さん(左)と母・早紀江さん 撮影日:2002年9月16日 写真提供:産経新聞社

日本政府にやって欲しいこと

横田)家族がここまでやって来て、まだ家族が「助けてください」と言うなんて、そんなみっともないことをしている場合ではありません。世界的にも恥ずかしいです。そんなことをしている国はありません。政府はわかっているのだから、いろいろな頭を働かせて考えていただき、「どうしたらいいのだろう」と工夫してやってみて、それがダメだったら、「ではこちらをやってみよう」というくらいに、いろいろな計画を立てて行動していただかないと、何にもならないと思います。

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