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ボッチャ日本代表・火ノ玉ジャパンのいま! 村上光輝監督にインタビュー

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月27日 17時45分

ボッチャ日本代表・火ノ玉ジャパンのいま! 村上光輝監督にインタビュー

「新行市佳のパラスポヒーロー列伝」
ニッポン放送アナウンサー・新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見していきます

ニッポン放送「新行市佳のパラスポヒーロー列伝」

私が担当している朝の番組「飯田浩司のOK! Cozy up!」(月~金・朝6時から放送中)のなかで、東京パラリンピックまであと1年ということで、8月24日の放送では2つの企画コーナーをお送りしました。

前回の「パラスポヒーロー列伝」では、ブラインドサッカー日本代表キャプテンの川村怜選手にインタビューした模様をお届けしましたが、今回はボッチャ日本代表の村上光輝監督にインタビューした内容をお伝えします。

ボッチャは陸上のカーリングとも呼ばれている競技で、白いジャックボールと呼ばれる目標球に、どれだけ多くのボールを近づけられるかを競い合う競技です。

ボッチャ日本代表は2016年のリオパラリンピックでは、団体で銀メダルに輝いています。選手の一球一球が本当に緻密で、相手のボールを弾き飛ばしたり、ジャックボールに自分のボールを寄せに行ったり……巧みな技と戦略が魅力的な競技です。

ボッチャの選手は重度脳性麻痺、四肢重度機能障害などのため、コロナウイルスに罹ってしまうと重症化の可能性があります。

新型コロナウイルスの影響が長く続くのではないかと考えた日本代表チームスタッフの皆さんは、2月には強化事業を中断、3月にはいろいろと試験的に取り組んで、4月上旬にはリモートトレーニングを開始しました。

そして、リモート合宿も行い、フィジカルトレーニングや栄養指導、自宅でボールを投げられる選手は、ボールを投げる合同トレーニングをオンラインでつないで、それぞれの画面を見ながら行いました。

発見や手ごたえを感じた合宿だったと、村上光輝監督は語りました。新しい試みにもチャレンジしたそうです。

「テーブルボッチャといって、テーブルの上にミニチュアのボッチャコートをつくり、選手の指示で私がボールを投球してボッチャをやるという、戦術練習になるんですね。いろいろ工夫しながら、実際にボールを投げなくてもできる取り組みをしたというのがあります。

普通、選手が投げたら成功するんですが、コーチの私がやるのでかなり失敗も多いんです。試合中のリスク管理、試合中に失敗した後の修正の仕方など、すごくトレーニングになったと選手は言っていました。リモート合宿を通して、やってみたら効果があった! という発見が多い合宿でした」

ボッチャの選手は障害の程度によって、BC1~BC4まで4つにクラス分けされています。

BC3という、滑り台のような道具(ランプ)を使うクラスがあるのですが、選手が指示を出してアシスタントにランプを動かしてもらうため、日ごろからコミュニケーションがとても円滑です。その様子を見ていた他のクラスの選手が、「BC3クラスのコミュニケーションを学びたい!」と言って、選手同士の学びが生まれ、他の選手のいいところ、考え方やプレーを学ぶ機会にもなったそうです。

普段の合宿だと、クラスごとに練習することが多いそうですが、リモートでは画面を通して、他の選手の練習を見学することができるというよさもあるようです。

いままでは強化合宿を含め、月3回ほど村上さんは選手に会っていて、そこで身体づくりや技術の確認をしていたそうですが、リモートトレーニングを導入したことで、ほとんど毎日のようにトレーニングを一緒にしているため、すごく充実しているとおっしゃっていました。

「毎日一緒に過ごせたら強くなれるね! なんて言っていたんですけれども、リモートでこうやって一緒に生活できるんだなと。選手もスタッフも、パラリンピックに向けて延期になったことに対し、この取り組みができたことで前より強くなっているのではないかという、ポジティブな考えに変わっていると思っています」

今後、コロナウイルスがおさまって強化合宿が復活しても、リモートトレーニングは続けたいと思っているそうです。

2016年のリオパラリンピックで銀メダルを獲得してからの道のりを、こう振り返りました。

「メダルをとったからボッチャが盛り上がっていると思われがちですけれど、銀メダルをとったすぐ後も、何も変わっていないんです。選手は、成績を出したらいろいろな支援が得られるのではないかと思っていたのが、2016年、2017年と、メダルをとる前と比べても環境があまり変わらず……。そこで、ボッチャを知ってもらおう! と、勝ち続けることを目標にして、実際に選手は勝ち続けており、結果も出し続けています。

事務局を中心に普及事業もしていたのですが、2018年後半、2019年ごろからスポンサーも多くなって来て、ボッチャをやりたい! という人や競技人口も増えています。選手は成績を出すだけでなく、応援される選手になって成績を出そうという目標に移行して来て、それがうまくいっているのかなと思っています」

ボッチャ日本代表(火ノ玉ジャパン)は、来年(2021年)の東京パラリンピックで、応援される選手、チームとして全クラスでメダルを獲得することを目標にしています。

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