プロが教える、冷凍野菜で作る超時短レシピ! メリット尽くし“冷凍食品”の世界
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年8月31日 12時0分
「冷凍王子」の愛称で知られる、冷凍専門家・冷凍生活アドバイザーの西川剛史さんが、上柳昌彦アナウンサーがパーソナリティを務める、ラジオ番組「上柳昌彦 あさぼらけ」内コーナー『食は生きる力 今朝も元気にいただきます』(ニッポン放送 毎週月・金曜 朝5時25分頃)に出演。冷凍野菜を使った簡単レシピや、食品をおいしく冷凍するコツを紹介した。
大学在学中から冷凍食品に興味を持ち、冷凍食品会社に就職した西川さん。冷凍食品の商品開発などの経験を生かし、現在は冷凍専門家・冷凍生活アドバイザーとして活動中で、各メディアでも冷凍食品の魅力を発信。著書『ぐぐっと時短&もっと絶品! 決定版 感動の冷凍術』(宝島社)には、冷凍のノウハウが凝縮されている。
■“冷凍用”のジッパー付き保存袋で冷凍していますか?
上柳:『ぐぐっと時短&もっと絶品! 決定版 感動の冷凍術』、これ、大変面白い本なんですよね。冷凍というものは奥深いなぁ……、と思いながらが読みまして。こちらに冷凍グッズをいくつか紹介されていましたね。
冷凍王子:まずは「冷凍用のジッパー付き保存袋」。大事なのは“冷凍用”というところです。
上柳:ジッパーが付いていれば、何でもOKだと思っていました。
冷凍王子:一番の違いは、袋の厚みです。冷凍する時は、乾燥や酸化を防止しないといけないのですが、冷凍用の袋は厚みがあって、ちゃんとバリア性があるんです。
上柳:なるほど。冷蔵庫、冷凍庫は乾燥しているから、空気に触れないようにすると。
冷凍王子:そして、「ラップ」は表面をピッタリと覆って、肉や魚を乾燥から防ぎます。くちゃくちゃっと包むのではなく、ピッタリと表面を張り付かせることがポイントです。
上柳:空気に触れないように、ピタッとさせるということですね。
■ご飯を冷凍保存するときのポイント
上柳:ご飯を炊いたら余って、ラップに包んで冷凍しておこうと保存袋に入れたりするのですが、これは何かコツはありますか?
冷凍王子:ご飯を冷凍するときの一番のポイントは、“炊きたてを冷凍すること”です。炊飯器の保温機能でずっと置いておくと、湯気がどんどん出ていきますが、あれは旨味と水分が抜け、どんどん味が落ちています。だから、炊きたてをすぐに冷凍するというのが、一番のポイントです。
上柳:ある程度、熱を取ってから冷凍する方がいいですよね?
冷凍王子:いえ、熱々のまま冷凍するのが一番理想的です。
上柳:温かいものを冷凍庫に入れるのは、ちょっと勇気がいりますね……。
冷凍王子:冷蔵庫に“急速凍結”の部屋がある機種だったら、そこに入れればいいと思います。急速凍結ではなくても、小部屋の冷凍室に入れてもいいですね。
上柳:冷蔵庫のあの小部屋って、そういう時に使うのですね! 何でもかんでも入れておく場所じゃないんだよ、ということでしたか(笑)
■茹でずに「お浸し」を作る
上柳:こちらの本を読んで、えーっ!? と驚いたのが、「小松菜のお浸し」。
冷凍王子:小松菜を切って、生のまま冷凍するんです。“出汁解凍”と言うのですが、その凍った小松菜にめんつゆをかけるだけで、お浸しとして食べられます。茹でなくても柔らかく食べられますよ。
上柳:なるほど。
冷凍王子:これ、ピーマンでやってもおいしいですよ! ピーマンを細切りにカットして、生のまま冷凍、そこに出汁をかけて解凍したら、「ピーマンのお浸し」が完成します。
上柳:はぁー! 発想力ですね!
■トマトを凍らせて、オシャレな一品を作る
上柳:発想力といえば、凍ったまますりおろす“ふわふわ新食感”というものが興味深かったです。
冷凍王子:冷凍した食材を、おろし器でゴリゴリとすりおろすだけで、フワフワの食感になります。おすすめはトマトです。
上柳:トマト?
冷凍王子:凍らせた大きい大玉のトマトを、おろし器でゴリゴリとすれば、トマトシャーベットができます。これに、オリーブオイルと塩で少し味付けをしたら、オシャレな一品になります。
上柳:フレンチで出てきそうですね!
冷凍王子:はい、お口直しのシャーベットみたいになります。トマトを冷凍するときは、一個一個ラップできっちり空気を抜いて包んで、ギュッと絞り、それをチャックがついた保存用袋に入れるのがポイントです。
■冷凍野菜は新鮮で、栄養価も高い!
上柳:冷凍食材の賞味期限を見ると、結構長くて驚くのですが、あれは保存料の力なのか、それとも冷凍の力なんですか?
冷凍王子:冷凍の力です。冷凍食品って賞味期限が長いので、保存料が使われていると思われがちですが、冷凍食品には保存料が不要なんです。
上柳:全然使ってないのですか?
冷凍王子:全然使ってないです。マイナス18度以下を冷凍というのですが、その温度まで下げると菌が増えないので、保存料を使わずに長期保存が可能になります。
上柳:冷凍技術は、世界的に100年ぐらいの歴史があるということですが、最近は技術的も本当にすごいのでしょうね。
冷凍王子:急速凍結の技術もすごいですが、特に日本は冷凍する前の技術、大量においしいものを作るという、機械的な技術が凄く高いので、それがおいしさに影響しています。
上柳:例えば、枝豆なんかはみなさんよく購入するかと思いますが。
冷凍王子:冷凍野菜の中でも、枝豆は特におすすめです! 旬の時期に収穫をして、すぐに冷凍しています。冷凍野菜全般がそうですが、栄養価が高く、本当におすすめですよ。
上柳:『でも、冷凍でしょ?』と思われる方もまだまだいらっしゃると思います。
冷凍王子:そうですね、でも、基本的に畑の近くに加工する工場があり、とれたての野菜をすぐに冷凍しているので、おいしいし、栄養価も非常に高いです。
上柳:そんな冷凍枝豆を使ったおすすめのレシピはありますか?
冷凍王子:「冷凍枝豆のやみつきペペロンチーノ」。これはパスタのペペロンチーノのように、オリーブオイル、にんにく、鷹の爪をいためて、そこに冷凍枝豆を凍ったまま入れ、いためるだけ。にんにくの風味と辛味が、おつまみにピッタリです。
上柳:解凍しながらの調理ですね。
■冷凍の「皮付きフライドポテト」で肉じゃがを作る
冷凍王子:冷凍野菜では「皮付きフライドポテト」もおすすめです。普通に食べるのもいいですが、肉じゃがの具として使うのもおすすめです。
上柳:フライドポテトを肉じゃがの具に?
冷凍王子:肉じゃがって、じゃがいもを洗ったり皮を剥いたり、煮込んだり、意外と時間がかかりませんか?
上柳:下ごしらえ、ちょっと面倒くさいですよね。
冷凍王子:冷凍の皮付きフライドポテトは、洗ってあるし、火も通っているので、凍ったまま最後に入れるだけで、肉じゃがの完成です。
上柳:冷凍のまま、最後にポンと入れればいいわけですね?
冷凍王子:そうです。すでに火が通っているので、入れればOKです。
この他にも番組では、冷凍・解凍の基本ルール、各食品の冷凍するときのコツ、冷凍かぼちゃの魅力など、冷凍食品の世界をたっぷり紹介。昨今は“外出自粛”が呼びかけられ、自炊が増えたという人も多いはず。冷凍・解凍のコツを少し意識するだけで、いつもの料理がおいしくなり、料理のレパートリーも広がるかもしれない。
冷凍王子・西川剛史さんと上柳昌彦アナウンサーの詳しいトーク内容は、「食は生きる力今朝も元気にいただきます」特設コーナーHPから、いつでも聞くことが可能だ。
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