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菅新総理の言う“自助”は「頑張れない人は自分で責任を」ということ……辛坊治郎がその理念を分析

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年9月17日 19時20分

菅新総理の言う“自助”は「頑張れない人は自分で責任を」ということ……辛坊治郎がその理念を分析

キャスターの辛坊治郎氏が9月16日(木)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。第一生命経済研究所首席エコノミスト・永濱利廣氏と菅新総理大臣の経済政策について分析・解説した。

首相就任から一夜明け、記者団の取材に応じる菅義偉首相=2020年9月17日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

頑張れるやつは頑張れ。頑張れないやつは自分で責任とれ。

辛坊)菅政権が誕生しましたが、経済政策はどうなりそうでしょうか。

永濱)全体的な印象からすると、おそらく世間一般的には、菅さんは、地方から出てきて地方議員もやって叩き上げて、弱者に優しそうな政策をしそう、というイメージがあると思いますが、私は逆だと思っていて、言っていることは完全に新自由主義的な話です。

菅さんが打ち出している政策で、デジタル庁をつくってデジタル化を進めるというところはいいと思います。地方創生とも言っていますが、たしかにここはインバウンドやふるさと納税というところをもうちょっと積極的にやればいいのかもしれないですけれど、なかなかすぐにはインバウンドは戻りません。一方で、菅さんは何をおっしゃっているのかというと、中小企業とか地銀の再編と言っているわけです。これって、長期的に見て果たしてプラスかマイナスかというところを見ると、けっこう微妙だなと思います。

辛坊)私ね、本当にそう思うのは、菅さんって法政大学空手部じゃないですか。さすがにこのご時世ですから、“しごき”とか表立ってはないとは思いますが、菅さんの現役時代の体育会の大学の空手部なんかとんでもなかったはずです。そこで、4年間退部もせずに勤め上げて叩き上げということは、頑張るやつはすごく大事にするけれど、頑張らないやつは「この野郎、もっと頑張れ」というキャラなのではないかと思うんです。

永濱)まさに経済政策的にもおっしゃる通りの考え方だと思います。

辛坊)私、40年くらい世の中のことを見てきてつくづく思うのだけれども、お金持ちでいいところの坊ちゃんが過剰なくらい弱者に優しいことがあるんです。「ええ?それって不公平じゃないの」というくらいすごく弱者に優しい政策を金持ちのぼんぼんが打ち出す傾向にあるのだけれども、菅さんはある意味対極にいるという気がします。

永濱)私がイメージするのは、たしかにアベノミクスの継承という意味ではマクロ経済の政策はそうかもしれないけれども、一方で新自由主義的な構造改革というのはまさに小泉政権のときの政策に非常に近いのではないかと思います。

辛坊)逆に言うと、日本の規制って、いろいろな規制があるけれども、大きな意味での規制って、弱い人間とか弱いところを過剰なまでに助ける役割をしてきたことがけっこうあるのですが、そういうのを取っ払って「頑張れるやつは頑張れ。頑張れないやつは自分で責任とれ。自助だ」そんな感じがしますよね。

増山さやかアナウンサー)厳しい。

永濱)おっしゃる通りです。タイミングがコロナ禍で、いまの状況でそういうことをやってしまうと大変なことになってしまうので、まずは経済を立て直すことを優先することを期待します。

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