「トランプ氏の方が意外とディフェンスにまわっています」……米大統領選きょう3日投票日 激戦の行方は
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年11月3日 21時55分
明治大学政治経済学部教授の海野基央氏は11月3日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、この日投票日を迎えたアメリカ大統領選挙について解説した。
トランプの方が意外とディフェンスにまわっている動き方
4年に1度のアメリカ大統領選挙日本時間の今夜8時から各州で順次投票が始まる。共和党のドナルド・トランプ氏と民主党のジョー・バイデン氏が大統領の座を争う今回の大統領選挙、激戦の行方はどうなるのか。2008年、2012年、2016年のアメリカ大統領選で民主党陣営に参加して実地調査を行うなどアメリカ大統領選挙を独自の視点から調査、分析している明治大学政治経済学部教授でワシントンにあるアメリカン大学元客員研究員の海野基央氏が解説した。
辛坊)海野さんの予測だと、真っ当な選挙が行われたらバイデンさんが勝つだろうという読みですね。
海野)ペンシルベニア州でトランプさんが追い上げてきています。
辛坊)どのくらい追い上げてきているのですか。
海野)平均2ポイントちょっとです。
辛坊)それはなぜですか。
海野)それはバイデンさんが石油産業から再生可能エネルギーに変えるというのに対して、トランプさんは「バイデンは石油産業をつぶす、天然ガスの採掘に反対している」と強いメッセージを発しています。そのため世論調査をみるとバイデンは天然ガスを禁止するというのが50%超えています。バイデンさん、ペンシルベニア州を落とすと負けます。ここを取るのはマストです。
辛坊)いまの段階でもわからないということですね。
海野)トランプ大統領が追い上げてきていますから。ペンシルベニア州では有権者登録した人が900万人います。それで民主党の方が70万人多いです。4年前の選挙でトランプさんはヒラリーさんに対して4万4000票で勝っていますから70万人も有権者登録した人が多いです。数字で言ったらバイデンさんが有利です。
辛坊)そこがフタを開けてみないとわかりませんね。他の注目州はどこですか。
海野)注目はやはりフロリダです。フロリダをどちらが取るかどうか、明日みるところはトランプさんが取りこぼしかないかどうかです。バイデン陣営は3つの戦略を持っています。1つの戦略は中西部ミシガン州とウィスコンシン州を取ることです。それにペンシルベニア州を付けるという戦略です。あとサンベルトいわゆるフロリダとかノースカロライナを取る戦略です。そして共和党の牙城をつぶす戦略です。バイデンさんはペンシルベニア州にこの2日間こもっていましたから狙いはペンシルベニア州を守って、ミシガン、ウィスコンシン州を勝てそうなのでこの3つに絞っています。トランプさんは逆に1日に4州、5州まわってジョージアも守らなければいけないのでトランプさんの方が意外とディフェンスにまわっています。
辛坊)現職ですからね。本来ならば現職は圧倒的有利のはずですが。
海野)コロナの影響も大きかったですし、5月25日のジョージ・フロイドさん白人警察官による黒人の暴行死の事件も大きかったです。
辛坊)射殺事件もありましたよね。
海野)それとトランプ大統領のオクトーバーサプライズが不発に終わりました。息子のハンター・バイデンさんもツイッターで。
辛坊)中国やウクライナからお金をもらっているのではないかという話ですよね。
海野)ツイッターとかフェイスブックが制限しましたから。
辛坊)今回ミネソタが気になります。
海野)トランプさんがミネソタ取ろうとしていますよ。
辛坊)ミネソタは警官による黒人射殺事件があり、今回も発火点ですが、取れるのですか。
海野)トランプさん、取ろうとしていますが、バイデンさんはジョージ・フロイドさんの死後すぐに入っていますし。カマラ・ハリスさんも入っています。トランプさんは、黒人票、ヒスパニック票、女性票、それと白人からの人気が下がっています。白人と特に郊外の女性ですよね。その辺が2016年にはなかったのでバイデンさんの上積みになるかもしれません。
常識的にはバイデンだが……
辛坊)常識的にはきょうの海野さんの話を聞いてわかる通り、バイデンさんでしょうが何が起きるかわかりません。
海野)ミリシアもいますしね。武装勢力もトランプさんについていますから。
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