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共和党地盤アリゾナでバイデンが獲ったのか、“青い蜃気楼”なのか……辛坊治郎が解説 アメリカ大統領選挙

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年11月6日 6時45分

共和党地盤アリゾナでバイデンが獲ったのか、“青い蜃気楼”なのか……辛坊治郎が解説 アメリカ大統領選挙

キャスターの辛坊治郎氏が11月5日(木)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。開票が続くアメリカ大統領選の現状と今後の行方について解説した。

4日、アメリカ大統領選の開票が進む中、デラウェア州で演説する民主党のバイデン前副大統領(左、ゲッティ=共同)とワシントンのホワイトハウスで演説する共和党のトランプ大統領(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

バイデン氏が激戦2州で勝利確実に

開票が続くアメリカ大統領選挙は、バイデン前副大統領が激戦州のラストベルト=錆びた工業地帯に位置するミシガン州、ウィスコンシン州で勝利を確実にした。残る注目の激戦州アリゾナとネバダをバイデン氏が獲れば、当選に必要な選挙人に達することになる。

飯田浩司アナウンサー)アリゾナに関しては、メディアによってはすでにバイデンであると打っているところもあります。

辛坊)アリゾナがどこにあるかというと、右下に飛び出しているフロリダがあり、真ん中につき出しているのがテキサス、その西側にニューメキシコがあり、そのさらに西側に位置しています。アリゾナの西側にはカリフォルニアがあり、テキサスとカリフォルニアの間にあるアメリカの南の方で、メキシコと接しています。西部劇で出てきそうなところでありますが。大体は西部劇で出てきそうなところは共和党有利なんです。イメージ湧きますよね。西部劇に出てきて腰に拳銃ぶら下げて、悪い人たちをバンバン打つと。最後どうにもならなくなったらバンバン打って、解決するという。その分かりやすさで西部劇とトランプ大統領の相性がいいんでしょうね。そういうイメージでどうでしょうか。

飯田)ざっくりそんな感じは否めないところはありますよね。

辛坊)アリゾナは元々そういうところで、共和党が強いはずなんだけれども、メディアによっては「アリゾナはまだ決まっていない」としているところと、「アリゾナは民主党のバイデンが獲った」っていう両方があります。民主党のバイデンが獲ったということになると、すでに民主党が獲得している選挙人の数が264人で、538人の選挙人を半分で割って270人が過半数ということになるので、あと6人で過半数ということになります。

ネバダ州の活気づく経済センター・ラスベガス    w

“赤い蜃気楼”と“青い蜃気楼”

辛坊)ここで注目されるのが、アリゾナの西上にあるネバダ州という、アリゾナと同じくカリフォルニアとテキサスの間にある州で、ラスベガスがあるところです。ラスベガスもどっちかっていうとイメージは西部劇ですね。ネバダはカリフォルニア・ロサンゼルスの近所というところです。両方の色合いはありまして微妙なところですが、カリフォルニアの大都会は民主党バイデン寄りであることからいうと、どっちかというと民主党よりなのではないかと。このネバダの選挙人が6人で、ネバダの6人を上乗せするとそれで決まり何です。ネバダの開票が進んでいるのか否かの情報が錯綜していて、本当は全部の開票が終わっているんだけれども、用心してもう1度いろいろなことを確認して、1~2日発表を遅らせますと言っているメディアもあります。一方で、まだ開票が完全には済んでいないとみるメディアもあります。

一応は終わってますという見方でいうと、どうやらネバダ州も全部の票のカウントが終わっていて、わずか数1000票ではあるけれどもバイデンが勝っているという話です。なので、ネバダ州の票が公開されて色が青に変わった瞬間に、バイデンさんが270人の選挙人を獲得して、勝ち名乗りをあげるということですね。

その後裁判になるか否かは一度置いておいて、近々考えられるシナリオとしては、ペンシルベニア州とノースカロライナ州、ジョージア州はもう少し時間がかかるかもしれないし、ここはトランプさんが勝つ可能性があります。だけど、ネバダとアリゾナのなかで、アリゾナは多くのメディアが青のバイデンさんよりで選挙人11人がカウントされています。しかし、分からないと言われているのが、ここが元々共和党の地盤のところなので、郵便投票で遅れてくる票のなかに相当数の共和党の票があるのではないかということです。他の州で遅れてくる票はみんな民主党と言われていますけど、アリゾナに関しては遅れてくる票が共和党寄りなのではないかという話があるのです。だから、他の州は最初は共和党のトランプが勝っているよと言いながら、郵便投票等が増えてくるとやがてひっくり返り、最初に赤が勝っていたのはレッドミラージュ(“赤い蜃気楼”)と言われている現象が起こるという状況です。ところがアリゾナではブルーミラージュ(“青い蜃気楼”)と言われていて、最初出てくるのが民主党寄りの票で、遅れてくる票がもしかするとトランプ寄りの票なのではないかという説もあります。

ジョン・マケイン United States Congress – United States Senator John McCain Facebook page

共和党が強かったはずのアリゾナ

辛坊)慎重なメディアはいまアリゾナ州を中間にしていますけれども、FOXなどの多くのメディアは青にカウントしていまして、今のところは青が優勢のように見えるんだけれども、最終的にアリゾナ州がひっくり返るという可能性もあります。そうなったらアリゾナの選挙人11は大きいですから、東部のペンシルベニアとノースカロライナ、ジョージアの3つを取った上にアリゾナを獲ればトランプ勝ちますね。その可能性が0ではないと。0ではないけれども蓋然性としてはアリゾナがバイデンで、ネバダを6上乗せして270ちょうどになった瞬間に勝ちなので、ノースカロライナ、ペンシルベニア、ジョージアの3州は大票田ではあるけれども、全部トランプがとったとしても逆転できないという流れです。

飯田)アリゾナに関しては、激戦地のフェニックスというところで共和党支持の方々が「俺たちの票をちゃんと数えろ!」というようなデモをやっています。アリゾナというところは元々、共和党の有力な大統領候補であったジョン・マケインさんの地元で、だからこそ共和党は強かったです。一方で、マケインさんが2018年に亡くなったときに、トランプさんが元から肌合いが合わなかったということもありひどいことを言ったということもあって、その辺の空気感というのも2年ごしに因果が巡ってきているようなところもあるという。

辛坊)地元愛は強いね。アメリカの特に中西部の、西部劇に出てくるような人たちは特に地元愛が強いですね。義理と人情の世界というところがあるから。

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