菅総理はバイデン氏といつ会うのか~熟考を要する「そのタイミング」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年11月9日 17時35分
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月9日放送)に慶應義塾大学教授で国際政治学者の中山俊宏が出演。菅総理の初の予算委員会が終了したニュースについて、また、バイデン新政権への日本の向き合い方について解説した。
菅総理、初の予算委員会終了~学術会議が4割
国会は11月6日の参議院予算委員会で、衆院も含め、4日間の論戦を終えた。菅総理は、最初の本格討論を無難に乗り切ったが、2050年までの温室効果ガスの実質ゼロなど看板政策の具体的な踏み込みはわずかだった。
飯田)「野党質問は学術会議が4割」という記事も出ていますが、一方で大統領選が行われている最中で、あまり安全保障の話は出なかったですね。
中山)アメリカ自身がいま外に目が向かっていない状態で、日本からするとそれは心配です。学術会議について、日本国内では知られていなかったのですが、これで一気に関心が高まってよかったという側面と、もっと大事な話があるのではないかという両面がありますね。
トランプ大統領への配慮も感じ取れる菅総理のバイデン氏へのお祝いメッセージ
飯田)事実上はバイデンさんが当選確実ということになり、お祝いのメッセージが各国の首脳からも出ていましたが、菅さんもツイッターでやっていました。
中山)そうですね。比較的早かったのではないでしょうか。
飯田)早かったですよね。
中山)G7のリーダーたちは全員やりましたが、それに乗り遅れることはなかったと思います。ただ、何に祝意を表しているのかは明示していないのですが、そこは微妙に配慮したという感じもありました。ツイッターというのも、トランプ時代の1つのレガシーでしょうが、もう政治のツールとして首脳間のやりとりの一部になってしまいました。「ツイッター外交」というものが、これで定着したのではないでしょうか。
飯田)バイデンさんご自身のツイッターはどうなのですか?
中山)さすがにこのツイッター外交の世界になっても、ご自身で自由にツイートをするというのは、トランプ大統領以外にはいません。
飯田)確かにそうですね。
中山)菅首相のツイッターも、綿密に考えられたものなのだろうとは思います。そのような意味では、トランプ的なツイッターの使い方をする人は、まだ珍しいと思います。
飯田)確かに、菅さんのツイッターでのメッセージを見ると、「ジョー・バイデン氏及びカマラ・ハリス氏に心よりお祝い申し上げます」と……。
中山)何をお祝いしているのかは、明示していません。
飯田)そうですね。
中山)少し勘ぐり過ぎかも知れませんが、「現職の方に配慮したのかな」ということが伺えますよね。
バイデン政権は日本にどういう対応をするのか~菅総理がいつバイデン氏に会うのか
飯田)G7の首脳は、みんなある程度の祝意を送りましたが、そのG7サミットが、まだ開かれていません。
中山)アメリカが議長国で、何度か開催しようとはしましたが、メルケル首相が「今回はコロナがあるので行くべきではない」ということで延びて、「12月まで」ということなのですけれど、このままだと開催しないということになります。ただ、12月に緊急招集ということになると、行くのか行かないのか、もちろん現職のトランプ大統領が行くのでしょうが、その場が政治利用されるのではないかということは、当然、各国首脳からすれば、懸念ではあると思います。
飯田)バイデン政権は、日本に対してどのように対応をするのでしょうか?
中山)「日本は重要だ」という認識はあると思います。中国への懸念は、アメリカでも高まっていますから、その文脈で行けば、日本とはきちんと一緒にやって行かなければいけないということになります。今後、考えなければいけないことは、会うタイミングです。菅総理がワシントンに行くということになると思いますが、トランプ大統領のときは、あまりにも日本側も驚いて、「これはどうにかしなければいけない」ということで、従来の考え方に反して政権発足前に行ってしまったわけです。
飯田)そうでしたね。11月中に。
中山)今回は、その辺も含めて普通に戻るので、おそらく新政権が発足してからだと思います。コロナ禍だということもありますし、それでいいのではないでしょうか。
飯田)そうすると、無事に行けば、1月20日に大統領として就任して、その後という感じですか?
中山)そうですね。オバマ政権が2009年に発足したときは、麻生総理でしたが、首脳間の会談以外でホワイトハウスに行ったのは、麻生総理が初めてでした。その辺は、アメリカにとっての重要性を内外に示すために、各国がレースをするわけです。安倍首相とトランプ大統領の場合には、フロリダに首脳として初めて行きました。
飯田)そうでしたね。
中山)そのような、象徴的なメッセージを示す場として使うということですね。
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