「Go To トラベル」見直しよりも政府がするべきこと

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年11月25日 17時30分

写真

【政治 菅首相ぶら下がり】記者の囲み取材に応じる前、マスクを外す菅義偉首相=21日午後、首相官邸

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月25日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。政府が札幌市と大阪市を「Go To トラベル」の対象から除外するというニュースについて解説した。

【政治 菅首相ぶら下がり】記者の囲み取材に応じる前、マスクを外す菅義偉首相=2020年11月21日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

Go To トラベル~札幌市と大阪市を一時対象外とすることを決定

西村経済再生担当大臣)札幌市と大阪市について、Go To トラベル事業から一時停止をするということを、菅総理の下で決定させていただきました。

政府は11月24日、観光支援事業「Go To トラベル」について、新型コロナウイルスの感染が拡大している札幌市と大阪市を一時対象から除外することを決定した。期間は12月15日までの3週間となっている。

飯田)3週間にわたってGo To トラベルから一時外すということです。出発する方は引き続き割引対象ですが、目的地とする方が停止ということだそうです。

高橋)よくわからないのですが、「エビデンスがない」と言っているではないですか。

飯田)ああ、旅行が。

北海道独自の5段階の警戒度を札幌市限定で「4」に引き上げ、記者会見する鈴木直道知事=2020年11月17日午後、北海道庁 写真提供:共同通信社

地域別のデータを見てもわからないのか

高橋)「感染のエビデンスがない」というのは、よくわからないですね。もう少しデータがあると簡単なのですが。例えば、同じ神奈川県でも、地域ごとにどこが多いか見れば、神奈川県でGo To の観光が原因ならば、箱根などが多くなるはずです。そういう細かい地域別のデータを見れば、ある程度わかるのではないかと思うのですが。

飯田)結局、Go To や旅行だけでなく、全体として人が動いているかどうかしかわからないから、そうすると何となく連想で、「Go To が原因なのではないか」となってしまうということですかね?

高橋)割引がなくても、行く人は行くでしょうね。

飲食店向け支援策「Go To イート」キャンペーンの対象店で、飲食を楽しむ人たち=2020年10月15日、東京都台東区 写真提供:時事通信社

9月の4連休では増えなかった感染が11月の連休では拡大

飯田)感染症の専門家に聞くと、9月の4連休もデータとしては人がすごく動いたけれど、さほど感染は拡大しなかったということです。

高橋)わかりにくいですよね。

飯田)11月の飛び石の連休を含めた4連休は、人が9月と同じように動いた。そして2週間後に感染者が増えたと。結局、「個々人が気を付けるかどうか」というのが問題になるのですかね?

高橋)分析をするためには、きちんとデータを取らなくてはわかりません。以前に発表していたことで、感染者の国別の話がありました。あれを見ると、入国制限を緩くしてから入って来た人は、実はそれが原因かというのは、ある程度わかるものはわかるのです。だからデータの問題なのです。十把一絡げで「増えています」と言われて、それで「原因を探せ」と言われても、これは難しいですよね。

飯田)手元にデータがないなかでやるというのは。

高橋)難しいです。国別とか地域別のデータがあれば、ある程度は推測できるときもあるのです。でも、データなしで一気にやるということは、科学者がやっているのであれば、どうなのでしょうね。どこか他に原因があるのではないかと思ってしまいます。

【新型コロナ関連】「Go To トラベル」事業に関して、東京観光に関する割引商品の販売が始まった旅行代理店=2020年9月18日午後、東京都台東区の日本旅行リテイリングパルコヤ上野支店 写真提供:産経新聞社

必要なのは医療崩壊を防ぐための施策~そのためになぜ予備費を使わなかったのか

高橋)要するに、医療崩壊を防ぐことが必要なのですよね。そこに根っこがあるのです。Go To については、影響があったとしても部分的なところで、それほど大きな影響ではないかも知れないですよ。もう少し他のところをやったほうが、よりいいのではないかなと思うこともありますけれどね。

飯田)いま言われているのは、重症者の病棟がかなり埋まっていると。地域によっては、6割以上埋まって来ているようなところがある。そんな話が出ていますが、春先くらいから、「コロナの専門病院をつくればいいのではないか」という話もありました。

高橋)そんなことは、ずっと前から言っていて、そのために10兆円の予備費を使って、それで5~7兆くらい余っているということです。信じられないですよ。「使えばいいではないか」としか言えないけれどね。「何で使わなかったのですか」と。

飯田)そうですよね。

高橋)不思議で仕方ありません。

飯田)建て付けも各都道府県で対策をやりますと。でも予算は国が持っていますと。

Go To トラベル東京追加関連・奈良 観光客らで賑わう奈良公園=2020年10月3日午後、奈良市 写真提供:産経新聞社

臨時交付金を早く撒くべきであった~都道府県知事に権限と予算を渡せばいい

高橋)臨時交付金をつくったではないですか、あれを早く撒いてしまえばいいだけの話ですよ。

飯田)あれも500億円くらいは積んでいるけれども、全体から考えると少ないですよね。

高橋)それはでもね、先に10兆円のうち、使途を決めていないものが5兆円あるのだから、それを全部撒いてしまえばいいのです。先に撒いておけば、地方の権限もあるのだから、「その措置に応じて使ってください」でいいのです。国としての責務はないのです。先に撒かないから変になってしまうのですよ、逆に。そういう制度があるのだから。

飯田)それで、感染症法のなかでは都道府県知事に権限自体があって、ここに病院をつくりますからどいてくださいというのも、最終的にはできる権限があるはずですよね。

高橋)そのときに権限だけ渡しておいても仕方がないから、お金も渡して、「あとはご自由に」というのが普通なのですが。

飯田)権限を渡したくないのですか?

高橋)いや、権限は法律で決まっていますから。権限だけあって財源がないからおかしなことになるのです。

飯田)国側としては、渡したくないのですか?

高橋)予備費もあるのにそれを使わないというのは、私には理解不能ですね。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング