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笙奏者・宮田まゆみ~笙の演奏家として初のリサイタルを開催

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年12月2日 8時10分

笙奏者・宮田まゆみ~笙の演奏家として初のリサイタルを開催

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に音楽監督・笙(しょう)奏者の宮田まゆみが出演。笙を演奏することについて語った。

宮田まゆみ

黒木)今週のゲストは雅楽で使われる東洋の伝統楽器「笙」の演奏家、宮田まゆみさんです。笙という特別な楽器ですが、これまで大変ではなかったですか?

宮田)ピアノも好きなのですが、「なぜ、こんなに練習しないといけないんだ」と思っていました。でも笙の場合には、「本当に好きな音楽が見つかった」ということで嬉しくて、練習する時間も厭わず、という感じです。

黒木)笙という楽器を使ってリサイタルを開催されたのが、1983年だということですが、笙の演奏リサイタルは宮田さんが初めてなのですよね?

宮田)リサイタルとして演奏するのは、それまでなかったのではないかと思います。

黒木)リサイタルのきっかけは何だったのですか?

宮田)1979年ごろに国立劇場で、「雅楽の新しい演奏会型式」のムーブメントが起こりまして、新しい曲も盛んにつくられるようになりました。私はピアノを弾くので、「譜面を読めるでしょう」と言われて、重宝がられていたのですね。ある日、国立劇場のプロデューサーの木戸敏郎さんという方が、「そろそろリサイタルしてみたら」とおっしゃるので、何となく準備を始めてすることになったという感じでした。

黒木)笙は音が出るまでどのくらいかかるのですか?

宮田)吹き口に口を当ててフーッとやれば、すぐに音は出ます。

黒木)どういうところが難しいのでしょうか?

宮田)吹くことと吸うことの交代を滑らかにするのが、難しいですね。それから順番に並んでいないので、指使いが難しいです。音の並びがバラバラなのです。

黒木)それは何か意味があるのですか?

宮田)合竹という和音をつくるのに適しているらしいのですけれども。

黒木)そういうことなのですね。

宮田)学生たちは、指使いを覚えるのに苦労しているみたいです。

宮田まゆみ

宮田まゆみ(みやた・まゆみ)/音楽監督、笙奏者

■1954年生まれ。東京都出身。国立音楽大学ピアノ科を卒業後、雅楽を学ぶ。
■1979年より国立劇場の雅楽公演に出演。
■1983年より「笙」のリサイタルを行って注目をあび、第3回リサイタルにより芸術選奨文部大臣新人賞を受賞。
■1998年の長野オリンピック開会式では「君が代」を演奏。
■海外ではニューヨーク・パリ・アムステルダム・ミラノ・ウィーンにてリサイタルを行う他、ドナウエッシンゲン現代音楽祭、ウィーン現代音楽祭に招かれ、数多くの国際的作曲家の新作初演を行うなど、西洋の音楽家と積極的に交流。
■現在、国立音楽大学招聘教授。古典的な演奏の他に、オーケストラとの共演や現代音楽にも取り組み、「笙」の音色を通じて、多彩な音楽表現を追求している。
■雅楽の合奏研究を目的に1985年に発足した雅楽演奏グループ「伶楽舎(れいがくしゃ)」の音楽監督を務め、第50回ENEOS音楽賞・邦楽部門を受賞。

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