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専門家に訊く「宇宙の謎」~人類は未だに1%もわかっていない

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年12月7日 8時10分

専門家に訊く「宇宙の謎」~人類は未だに1%もわかっていない

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に神奈川県・平塚市博物館の学芸員である塚田健が出演。天文学の面白さについて解説した。

塚田健

黒木)毎日さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺う「あさナビ」。今週のゲストは、宇宙や星のプロフェッショナル、神奈川県「平塚市博物館」学芸員の塚田健さんです。よろしくお願いいたします。

塚田)よろしくお願いします。

黒木)宇宙や星の専門家であるということですが、普段は博物館でどのようなお仕事をされているのですか?

塚田)メインとなるのはプラネタリウムの投影です。プラネタリウムで星のお話をします。

黒木)星のお話をするというと、プラネタリウムに入り、天井を見ますよね。そのときにマイクを通してお話しされるのですか?

塚田)はい。その場で星を指しながら、「こういう星が見えていますね」とか、「今度はこういうのが見られますね」などと話します。

黒木)12月になりましたけれど、いまだとどういう星がメインに見られますか?

塚田)これから冬になりますので、有名な星座ですと、オリオン座。

黒木)そして?

塚田)星座で言うと、誕生日の星座の牡牛座とかふたご座。あとは今年(2020年)限定なのですけれど、火星や木星もよく見えます。

黒木)なるほど。塚田さんがお出しになっている『身近にあふれる「天文・宇宙」が3時間でわかる本』を読みますと、「七夕は何で七夕って言うの?」とか、「月は地球からどんどん離れて行っているの?」、「宇宙の果てはどうなっているの?」、「ブラックホールのなかに入ったらどうなるの?」ということが解説されていますが、とてもわかりやすいですね。専門用語が多く出て来ますが、「ほー、なるほど」と理解できました。

塚田)ありがとうございます。

黒木)天文学は世界で最も古い学問だと言われているそうですけれども、天文学とは、そもそも何ですか?

塚田)宇宙がどうなっているのか、どのようにしていまの宇宙の姿になっているのかということを調べるのが天文学です。

黒木)少し聞いた話では、最初は爆発を繰り返して……。

塚田)膨らんで。

黒木)膨らんで、爆発して宇宙ができたと。信じられないくらい昔にそれを繰り返して、いまの私たちは地球に住んでいるということを伺ったのですけれども、そういうことなのですよね?

塚田)はい。「宇宙が誕生して、どのようにいまの姿になったのか」ということと、「いま宇宙はどのような姿をしているのか」ということを調べるのが天文学ですね。

黒木)天文学を学ぶ面白さというのは、塚田さんにとってはどういうところですか?

塚田)1つは手が届かないというところに、面白さがあると思うのですよ。星はすごく遠くにあって、見ることはできますが、実際に行くことはほとんどできません。月には行きましたけれど、遠くの星には行けない。でも、その星の光を集めて、いろいろ分析することでいろいろなことがわかって来るのです。

黒木)距離とかね。

塚田)そうです。

黒木)あとブラックホールの何かが撮影できたとか。ニュースになっていましたよね。

塚田)なりましたね。

黒木)私にはまったくわからないのですけれども、塚田さんはわかるのですものね。

塚田)やはり最先端のことなのでかなり難しいですけれども。

黒木)そういうことがご専門でいらっしゃるということですものね。謎だらけですものね、宇宙って。

塚田)そうですね。現在でも1%もわかっていないと思います。何かわかると、さらに謎が増える。そういう意味では永遠にわからないかも知れないですね。

塚田健

塚田健(つかだ・けん)/平塚市博物館 学芸員(天文学)

■東京学芸大学大学院・教育学研究科・理科教育専攻修士課程修了。
■姫路市宿泊型児童館「星の子館」の天体観測担当嘱託職員を経て、平塚市博物館学芸員(天文学)。
■博物館でプラネタリウムの投影や講座の開催、特別展の制作などをしつつ、館外でもさまざまな天文普及活動を行っている。
■近著は『身近にあふれる「天文・宇宙」が3時間でわかる本』(明日香出版社)。

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