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60年ぶり~2020年12月21日、木星と土星が大接近

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2020年12月11日 8時10分

60年ぶり~2020年12月21日、木星と土星が大接近

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に神奈川県・平塚市博物館の学芸員である塚田健が出演。平塚市博物館について、また天文学の魅力について語った。

塚田健

黒木)今週のゲストは、宇宙や星のプロフェッショナル、神奈川県「平塚市博物館」学芸員の塚田健さんです。平塚市博物館には毎日いらっしゃるのですか?

塚田)月曜日は博物館が休みです。開館中は、どこかで1日お休みをいただいていますけれど、その日以外はいます。

黒木)それで塚田さんの説明でプラネタリウムの星のことを聞ける。他に平塚市博物館ではどのようなことが行われているのですか?

塚田)何年かに1度に行う「特別展示会」や特別講座の企画もしています。年明け(2021年)1月にはブラックホールのお話を私が2時間するという講座もあります。

黒木)ブラックホールというのはすごいですよね。

塚田)そうですね。子どもたちにも人気があります。

黒木)ニュースになったのは、そこの何が写真に撮れたのですか?

塚田)ブラックホールの影、というものですかね。ブラックホールそのものは何も光を出していないので撮影できないのですけれど。ブラックホールはすべてを吸い込んでしまうので。

黒木)そういうイメージですよね。

塚田)穴のようなものです。穴の周りにものがあって、ブラックホールがある。その影が丸く空いて見える。

黒木)ブラックホールはたくさんあるのですか?

塚田)たくさんあります。ブラックホールがあるから、銀河があるということも言われています。ブラックホールを調べるということは大事なのです。

黒木)そのブラックホールについての講座が来年あるということですね。

塚田)今年(2020年)ブラックホールの発見でノーベル賞を受賞された方がいるので、その解説を含めてやります。

黒木)私のように何も知らない大人でも楽しめますか?

塚田)はい、誰でも大丈夫です。

黒木)他にはどのようなことをなさっているのですか?

塚田)月に1回程度なのですけれど、本物の星を望遠鏡でご覧いただくということもやっています。プラネタリウムはどうしても機械が映す星なので、それだけではなく、本物も見て欲しい。特に木星や土星のような惑星は、望遠鏡がないとその姿がよくわかりません。木星の縞模様や土星の環などは望遠鏡を使わないとわかりません。

黒木)いまの時期だと何がよく見えるのですか?

塚田)火星も見えますし、木星や土星もよく見えます。12月なので夕方暗くなってすぐ、南西のほうを見ると明るい星が2つ並んでいますが、それが木星と土星です。

黒木)2つ並んでいる、見てみよう。

塚田)だんだん近づいて行くのですよ。見た目。

黒木)なぜ近づくのですか? 地球が回っているから?

塚田)それぞれが太陽の周りを回っているのですけれど、土星が遅いのです。ですので、地球から見ると、木星が土星に近づいて行くように見えるのです。

黒木)地球も回っていますしね。最後は逆転しませんか?

塚田)逆転します。追い抜かして行きます。さすがに何日かかけて見ないとなりませんが、いちばん近づくのは12月21日なのです。ここまで木星と土星が近づくのは滅多になく、だいたい60年ぶりになります。

黒木)では、今年の12月21日は、60年ぶり。

塚田)次も60年後なので、貴重です。

黒木)一生に一度という感じですね。天文学は魅力がありますね。

塚田健

塚田健(つかだ・けん)/平塚市博物館 学芸員(天文学)

■東京学芸大学大学院・教育学研究科・理科教育専攻修士課程修了。
■姫路市宿泊型児童館「星の子館」の天体観測担当嘱託職員を経て、平塚市博物館学芸員(天文学)。
■博物館でプラネタリウムの投影や講座の開催、特別展の制作などをしつつ、館外でもさまざまな天文普及活動を行っている。
■近著は『身近にあふれる「天文・宇宙」が3時間でわかる本』(明日香出版社)。

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