井ノ原快彦~ジャニー喜多川さんに怒られた“大切なこと”
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年2月23日 8時10分
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に歌手で俳優の井ノ原快彦が出演。ジャニーズ事務所に入った経緯、また2020年にデビュー25周年を迎えたV6について語った。
黒木)今週のゲストは歌手で俳優の井ノ原快彦さんです。イノッチくんと言えば、V6のメンバーとしてももちろん、個人として俳優、司会者として大活躍されています。いま放送中の『カンパニー~逆転のスワン~』というNHKのドラマの撮影中に、映画『461個のおべんとう』がちょうど公開されていて、私も観に行きました。ギターも歌も素晴らしいですね。
井ノ原)わざわざ映画館まで行ってくださって。
黒木)お父さんの子どもへの哀愁もね。
井ノ原)嬉しいです。ありがとうございます。
黒木)何でもおやりになれるイノッチくんですが、小学生のときにジャニーズ事務所にお入りになったのですか?
井ノ原)そうです。小学校5年生のときに履歴書を送って、6年生のときに返事が来たのですが、1年かかったのですよ。
黒木)ご自分で送られたのですか?
井ノ原)はい。自分で送りました。
黒木)ではご興味があったのですか?
井ノ原)そうなのです。姉がいたので、たのきんトリオや少年隊は誰でも通る道でした。あるときふと思い立って、事務所の住所を調べて送ってみたのですよね。
黒木)そのときは歌やダンスをやっていらしたのですか?
井ノ原)何もやっていなかったです。光GENJIが大流行していたので、バク転をみんなで練習するのが流行っていたのですよ。だから、アクロバットなどもできるようになって、これで履歴書を送れば、受かったようなものだと勝手に思っていたら、書類選考が通って、返事が来たので、「受かった」という気持ちでオーディションを受けに行ってしまったのですよね。
黒木)なるほど。そして、どういったことをされるのですか?
井ノ原)実際は100人くらいいて、それを見た瞬間に「ダメだ、終わった」と思ったのですよ。みんな踊りを練習して来ていて、僕だけ何もできなかったのです。一応バク転はやったのですが、先代のジャニー社長が僕の面接のときに、ちょうどガムを食べようとしたのですよ。僕はもらえるのだと思って、「ありがとうございます」と手を出したら、「お前じゃないよ」と言われました。しかし「その図々しさは忘れないでいいよ。そうやってどんどんぐいぐい来ていいよ」と言われたのですよね。そして気がついたら、合格といまだに言われていないのですが、「来週来て」と言われました。そして行ったら、光GENJIのツアーのリハーサルだったのですよね。「ネイティブアメリカンの子どもを探していたのだ」と言われて、やったことはないですけれども「できます」と言って、それからいまに至るという感じです。
黒木)では、本当にお客さんの前に立ちながら勉強して行ったという感じですか?
井ノ原)そうですね。ジャニーズはわりとそういうところが多くて、僕らがデビューしてV6としてコンサートをやっていても、突然200人くらいの子どもたちが出て来ることがあって、「こんな子どもたちをどこから集めて来たのだろう」と思ったら、ジャニーさんがステージ上でオーディションをしているのですよ。「あいつはちょっと光っている」とか。
黒木)ジャニーさんってすごかったのですね。
井ノ原)そうですね。そういうところがありましたね。
黒木)他にジャニー喜多川さんから学んだことや、覚えていらっしゃることはありますか?
井ノ原)ステージのことではあまり言われないのですが、まだ携帯電話がなかった時代に、一緒にバッティングセンターに行こうという話になったのですが、うまく待ち合わせができなかったのですよ。それをすごく怒られましたね。「すごいやつは、タイミングを合わせて、ちょうど僕が出たところに立っているくらいだ。それができないとダメだ」と言われてしまいました。中学生くらいだったのですが、「1つの待ち合わせでもチャンスだと思った方がいいよ」というメッセージだと思ったのですが。
黒木)その意味は大きいですね。V6は25周年ですか?
井ノ原)そうですね。
黒木)いかがですか?
井ノ原)昨年(2020年)はコロナの影響で、ツアーを配信という形でやらせていただいたのです。お客さんの前でできなかったというのもあるのですが、これまで与えてもらった仕事もたくさんあったし、自分で勝ち取った仕事もあったと思うのですけれど、メンバー全員で、「6人が主導でやる方向に切り替えよう」という話をしたのですよ。いままでは「自分はいいけれど、みんなはどう?」という感じだったのですが、これからは「これをやりたい。こうするべきだ」ということを話せたので、それはよかったかなと思っています。
井ノ原快彦(いのはら・よしひこ)/歌手・俳優
■1976年5月17日生まれ。東京都出身。
■小学生時代にジャニーズ事務所に入所。
■1995年に「V6」としてシングル『MUSIC FOR THE PEOPLE』でCDデビュー。V6の年長組ユニット「20th Century」でも活動。
■V6での活動と並行し、俳優、タレントなど幅広い分野で豊かな才能を発揮。ドラマ『警視庁捜査一課9係』『特捜9』、映画『ピカ☆ンチ』などのシリーズ作品をはじめ、数多くの作品に出演。2020年には映画「461個のおべんとう」に主演。
■2010年から8年間、NHK朝の番組『あさイチ』のキャスターを担当。2015年には『出没!アド街ック天国』の2代目司会に就任。2015年のNHK『紅白歌合戦』では白組司会を担当。
■2021年1月10日からNHKプレミアムドラマ枠で放送される、『カンパニー~逆転のスワン~』に主演。
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