『あのこは貴族』『ファーストラヴ』門脇麦&水原希子、北川景子……旬の女優たちの輝き
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年2月27日 13時0分
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第978回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、2月26日公開の『あのこは貴族』と、大ヒット公開中の『ファーストラヴ』をご紹介します。
映画館で観たい!『あのこは貴族』~まったく違った“階層”で暮らす、女性たちのリアルな生き方
2016年に刊行された山内マリコによる同名小説を映画化した『あのこは貴族』。
東京という街を舞台に、生まれも育ちもまったく違う2人の女性が、恋愛や結婚だけではない人生を切り開いて行く姿をリアルに描いたヒューマンドラマが誕生しました。
『あのこは貴族』のあらすじ
東京に生まれ、箱入り娘として育てられた榛原華子。「結婚=幸せ」と信じて疑わない彼女は、結婚を考えていた恋人に振られてしまったことで、初めて人生の岐路に立たされる。
お見合いや家族からの紹介など、あらゆる手を尽くして出会った新たなお相手は、弁護士の青木幸一郎。家柄もよく高学歴でハンサムな彼との結婚も決まり、華子の人生は順風満帆のように思えた。
一方、富山生まれの時岡美紀は、猛勉強の末に名門大学へと入学したものの、都会にしがみついて生活する意味を見出せずにいた。幸一郎と大学の同期生だったことから、美紀は別世界で生きる華子と出会うこととなり……。
『あのこは貴族』のみどころ
主人公である良家の子女・榛原華子役には、大河ドラマ「麒麟がくる」での好演が記憶に新しい門脇麦。そして、もう1人の主人公・時岡美紀役は、女優・モデルとして国際的な活躍をみせる水原希子。
20代後半から30代の女性たちが抱える悩みや生き辛さといったさまざまな感情の機微を、見事に体現しています。
またいろいろなタイプの女性が登場する本作のなかで、石橋静河、山下リオなど実力派女優がその存在感を発揮。さらにキーパーソンとも呼べる青木幸一郎を演じた高良健吾が、ハイスペック男子役にピタリとハマっているのも必見です。
上流階級と一般庶民。東京と地方。男性と女性。何かにつけて選別され続ける現代社会の“構造”を巧みに映し出した本作。
しかしそんな社会構造を肯定も否定もすることなく、フラットな視点で登場人物それぞれの人生が描かれており、“すべての人に贈るエール”として好感を持つ人も多いのではないでしょうか。
華子と美紀、いまを生き抜く彼女たちが選択した“人生”に、スクリーンを通して触れてみて。
コチラも映画館で観たい!『ファーストラヴ』~主演・北川景子の新たなる代表作
アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺するというショッキングな事件が起こった。公認心理師の真壁由紀は、弁護士の庵野迦葉とともに、容疑者・聖山環菜の動機を探るために面会を重ねる。
やがて由紀は、心の奥底に隠したはずの“ある記憶”と向き合うこととなり……。
第159回直木賞を受賞した島本理生の同名サスペンス小説を映画化。事件の全容をめぐって二転三転するストーリーに、ハラハラドキドキ。登場人物それぞれの秘めた過去が次々と紐解かれて行く展開は、実にサスペンスフルです。
北川景子、中村倫也、芳根京子、窪塚洋介。人気・実力ともにトップクラスの俳優たちの名演技が、感動のクライマックスへとあなたを誘います。
『あのこは貴族』
2021年2月26日(金)から全国公開
出演:門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河、山下リオ、佐戸井けん太、篠原ゆき子、石橋けい、山中崇、高橋ひとみ、津嘉山正種、銀粉蝶
原作:山内マリコ「あのこは貴族」(集英社文庫刊)
監督・脚本:岨手由貴子
音楽:渡邊琢磨
プロデューサー:西ヶ谷寿一、西川朝子、宮本綾
ラインプロデューサー:金森保
撮影:佐々木靖之
照明:後閑健太
録音:近藤崇生
美術:安宅紀史
装飾:佐藤桃子
スタイリスト:丸山晃
衣装:大森茂雄
ヘアメイク:橋本申二
編集:堀善介
録音仕上げ:高田伸也
助監督:張元香織
制作担当:柴野淳、刈屋真
キャスティング:西宮由貴
制作:東京テアトル
制作協力:キリシマ1945
配給:東京テアトル/バンダイナムコアーツ
製作:「あのこは貴族」製作委員会(バンダイナムコアーツ/東京テアトル/集英社/カラーバード)
助成:文化庁文化芸術振興会補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術振興会
(C)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会
公式サイト https://anokohakizoku-movie.com/
『ファーストラヴ』
大ヒット公開中
出演:北川景子、中村倫也、芳根京子、板尾創路、石田法嗣、清原翔、高岡早紀、木村佳乃、窪塚洋介
監督:堤幸彦
脚本:浅野妙子
原作:島本理生『ファーストラヴ』(文春文庫刊)
音楽:Antongiulio Frulio
主題歌・挿入歌:Uru「ファーストラヴ」「無機質」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:『ファーストラヴ』製作委員会
制作:角川大映スタジオ/オフィスクレッシェンド
配給:KADOKAWA
(C)『ファーストラヴ』製作委員会
公式サイト https://firstlove-movie.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/
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