コニカミノルタジャパンの「働き方改革」~「削減」の先にあった「いいじかん設計」とは
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年3月11日 8時10分
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にコニカミノルタジャパン株式会社リレーションマネージメント統括部、統括部長の今井隆広が出演。自社における「働き方改革」を推進するなかで、「削減」に疲れてしまった社員。そこを改善するために考えた「増やす」という、さらなる改革について語った。
黒木)今週のゲストはコニカミノルタジャパン株式会社のリレーションマネージメント統括部、統括部長の今井隆広さんです。今井さんに働き方改革をテーマにお話を伺っております。新しい改革として、「人と時間」というものにも注目されたそうですね。
今井)「働き方改革」を会社で進めて行くためには、小さな投資から大きな投資まで、お金をかけなければいけない部分があります。そこには費用対効果というところがあって、それをいちばん出しやすいのが削減なのです。残業時間がどれだけ削減できたかなど、かけた費用に対する効果という見方をします。我々の会社もそういう見方をして、削減にはいろいろな工夫をしました。例えば「ノー残業デー」というものを毎週水曜日にしようなど。
黒木)ノー残業デー。
今井)「この日は残業を辞めましょう」というのを決めることで、少しでも「削減、削減」という形でやってまいりました。「保管文書ゼロ」もそうです。「そういう動き方になれば、当然、残業も減るでしょう」と。紙を動かすことに対して、待ち時間がなくなります。そういうところも含めた削減効果があるということで行い、一定の効果はもちろん出て来ました。フリーアドレスにしろ、保管文書ゼロ化にしろ、我々が取り組みたいと思う方向に進み、いよいよテレワーク化へ、というところまではこぎ着けました。ところが、社員みんなが疲れてしまったのです。「削減、削減」とやっていると、どうしても閉塞感が出て来て、「削減することが目的」にすり替わってしまうこともあり、改革が少し鈍化して来たのです。そこで再度、経営陣含めて我々の方で、もう少し考え方を変えなければいけないと話し合いました。さらにこれを加速させるには何がいるのだろうかというところを考えたときに、「増やす」という考え方を1つ入れてみたのです。
黒木)増やす。
今井)いままでは「減らす」ということばかり言っていたのですが、「増やす」ということを言い始めたのです。会社に来て仕事をするということは、大きく分けると3つの時間があります。1つはコツコツと作業する時間。当然、会社ですので作業というものがあります。一方、自分の時間も必要です。ちょっとした余暇であれ、息抜きであれそうですし、会社を出たあとの自分の時間もあります。そしてもう1つ、大切な時間として「創造時間」というのもあります。新たにつくり込む、「クリエイティブな時間」が必要であると。この「創造時間を増やす」ということをテーマに考えたらどうなるのだろうかという議論をしました。
黒木)創造時間を増やすために。
今井)減らすことを目的にするのではなく、創造時間を増やすためには、何かを削らないとできないですよね。例えば会社で言うならば、マーケティング部門があって、月に1回はいろいろな展示会に行くなど、リサーチをする時間が必要です。でも日常業務に追われているとその時間がない。であれば月に1回、1日でいいからその時間をつくろう、これを創造的時間と位置づけようとする。1日8時間のなかの5時間を展示会に行き、リサーチする時間にあてたい。5時間分の仕事を削らなければなりません。「それをそれぞれの部門で考えよう」ということにしたのです。そうすると自ずとセールスはセールスの世界のなかで、お客様にいい提案を差し上げるために、いい企画を考える時間を捻出するために、無駄な事務作業を削減しようとしますよね。いままでは「一律削減」ということをテーマにやって来たのですが、考え方を変えたことによって、またそれぞれの組織の皆さんの元気さが戻って来ました。それを私たちは「いいじかん」と名付けました。この「削減ではなく増やす」という考え方を、私たちの働き方の総称として「いいじかん設計」としました。
今井隆広(いまい・たかひろ)/コニカミノルタジャパン株式会社 リレーションマネージメント統括部・統括部長
■広告代理店でマーケティング等のプロモーション企画営業を10年行ったあと、大手ソフトウェアベンダーにて新規事業の企画、セールスから経営企画まで部門責任者として幅広く活躍。東証一部へのIPOにも貢献。
■2014年、コニカミノルタジャパンに入社。さまざまな業務プロセス改革を行い、社内保管文書ゼロ化のプロジェクトリーダーとして「働き方改革」の実現に貢献。
■その後、「働き方改革」にまつわる各種講演活動を全国で実施。「いいじかん設計」プロデュースにも関与し、現在は広報・EC・イベント・CR部門統括責任者として勤務。
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