「宮城漁師酒場 魚谷屋」店長・魚谷浩~3月末までは「生ワカメ」のしゃぶしゃぶがおススメ
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年3月15日 8時10分
![「宮城漁師酒場 魚谷屋」店長・魚谷浩~3月末までは「生ワカメ」のしゃぶしゃぶがおススメ](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_276897_0-small.jpg)
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に「宮城漁師酒場 魚谷屋」店長の魚谷浩が出演。東日本大震災の際にボランティアとして行った石巻との関わり、また、宮城の旬の海の食材について語った。
![](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2021/03/a6ed9082eba5385928fd4a035d884c08.jpg)
魚谷浩
黒木)毎日さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺う「あさナビ」、今週のゲストは東京・中野にある「宮城漁師酒場 魚谷屋」店長の魚谷浩さんです。
魚谷)よろしくお願いします。
黒木)店長を務めていらっしゃるのは宮城漁師酒場ですから、お魚を扱うお店でいらっしゃるのですよね。
魚谷)そうですね、お魚を売りにしております。
黒木)宮城県の海産物を扱っていらっしゃるお店ということなのですが、いまの時期は宮城県ではどのような海産物が獲れるのですか?
魚谷)この時期、宮城を代表するのはワカメです。一般的にお召し上がりになる方は、「ワカメに季節があるのか?」などと思われるかも知れませんが、実はワカメは1月ごろから3月末くらいまでが収穫時期なのです。ワカメを生業にしている漁師さんはその時期に収穫をして、それを塩蔵加工や乾燥加工してから流通させます。そうすると、通年でワカメが食べられるので、ワカメに季節感を持たれる方はあまりいないのです。
黒木)知らなかったです。
魚谷)いまのワカメは本当に美味しいのです。
黒木)宮城県から直送ですよね?
魚谷)はい。通常であれば生のワカメは流通していないのですが、私のお店は漁師さん直送なので、海で刈ったワカメをそのままさっときれいな海水で洗った状態で送ってくださるのです。本来ワカメの色は黒茶色のような色です。でも想像で絵に描くワカメは緑色のワカメを描きますよね。その緑色のワカメは湯通ししたことによって緑色になったものです。うちのお店では、その緑に変わることをリアルに体験してもらうワカメのしゃぶしゃぶをご用意しています。普段、ワカメは脇役になりやすいのですが、この時期ばかりはワカメが主役だと私は思っています。そのワカメを食べたいと、毎年この時期が待ち遠しくなります。それくらいインパクトの強い食材なのですよ。
黒木)何をつけて食べるのですか?
魚谷)つけダレは、あまり角の立っていないポン酢がおすすめです。ご自宅で召し上がるのでしたらめんつゆでもおいしいです。ワカメの食感と香りが、いままで味わったことのないような感じで召し上がっていただけると思います。
黒木)生ワカメということですね
魚谷)生ワカメです。
黒木)ワカメの他には何かありますか?
魚谷)知っているようで知られていないのが、カキです。カキのイメージだとだいたい11月~12月くらいに一般的に出回っているので、時期がもう遅いのではないかと思われがちなのですが、宮城のカキは3月~4月くらいにいちばんプクプクになるのです。「春ガキ」と呼んだりしますが、3月~4月のカキが最も栄養を含んでいて、濃厚でおいしいですね。
黒木)そうなのですね。
魚谷)いまはいろいろな漁師さんが、ネット媒体を通じてBtoCで直接消費者の方へ届くサービスもやっています。
黒木)もともとお料理に興味があって、2011年の独立を目標に10年間務めていた飲食企業を退社して、独立しようと思っているときに、東日本大震災が起こってしまい、独立をやめて石巻に行かれたという経歴を伺いました。
魚谷)そうですね。独立をやめるつもりはなくて、とりあえず1週間でも2週間でも、「自分の身体が役に立つのであれば」と思い、一般のボランティアに応募して受け入れがあったところにボランティアに行きました。行ってから、さまざまなニーズに応えれば応えるほど、支援というものに終わりが見えなくなり、私の人生がそのあと独立しか控えていなかったので、「これはいつでもできるのではないか」と思ったのです。石巻に行ってから、独立を後回しにしたのです。
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魚谷浩
魚谷浩(うおたに・ひろし)/「宮城漁師酒場 魚谷屋」店長
■1979年・兵庫県神戸市生まれ。
■小さなころから料理に興味があり、幼少時から母親の手伝いでキッチンに立っていた。
■学生時代は香川県で過ごし、アルバイトをきっかけに飲食を仕事にして行こうと決意。以来、マネジメントも学びながら食の仕事に従事。
■2011年の独立を目標に10年間勤めていた飲食企業を退社。同時期に東日本大震災が起こり、独立を延期しボランティアに参加。
■震災復興で訪れた宮城の漁師町で多くの人々の気持ちと触れ合い、宮城の魅力を発信しながら宮城のみんなと一緒に元気になれる店を開こうと発起。
■2015年、地方のPRを兼ねた飲食店を開業するため東京に移住。
■2016年6月、これまでに出会った仲間とともに『宮城漁師酒場 魚谷屋』を開業。
■現在「宮城漁師酒場 魚谷屋」店主を務める。
<宮城漁師酒場 魚谷屋>
■東京都中野区に2016年開業。豪快さとスタイリッシュさを兼ね備えた漁師酒場。
■クラウドファンディングで支援を募集し、開店に至った。
■生産者の思いをダイレクトに伝える漁師直営の居酒屋で、グランドメニューがなく、その時期の最高に自信を持っておすすめできる食材だけを、漁師がプライドをかけて直送。毎月変わるメニューが人気。月に1度、漁師が来店し、漁師と語ることもできる。
<フィッシャーマン・ジャパン>
■「漁業をカッコよく」をコンセプトに集まった東北の若手漁師集団。一般社団法人。
■魚谷屋は、この一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンを母体とした株式会社フィッシャーマン・ジャパン・マーケティングが運営。
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